シリアル番号 | 表題 | 日付 |
1235 |
プロセス・シミュレータ |
2009/03/06 |
プロセスのスキームを作図し、フィードの組成と量を与え、それぞれのポイントにおける温度圧力を与えて、化学プロセス流体のそれぞれの場所の温度、圧力における化学平衡、気液平衡、エンタルピー、エントロピー、密度などの熱力学定数、粘度、熱伝導度などの移動物性を組成から内蔵モデルで計算し、質量とエネルギーの保存則を適用して定常状態の化学プロセスの物質・熱収支を計算してくれるコンピュータプログラム。
コンピュータが出始めのころは各社がそれぞれ自作したソフトを使っていたが、現在では専門会社が開発した使いやすいものをレンタルして使うのが一般的となった。千代田化工では故前島哲夫氏がMITから帰ってCAPESというものを開発し、会社の主力ツールとなった。同じころ米国で同じコンセプトで幾つか開発され たものが次第に世界の標準ツールとなった。
そのような製品にPRO/II、アスペン・テックのHYSYS(旧Aspen Plus)、Chemcad, Design IIなどがある。 この他にも日本企業が開発市販しているものがあるが機能は特化している。
PRO/IIはそのなかでメジャー・オイルやメジャーなエンジニアリング企業がこれを使っていて一般的である。かってシミュレーションサイセンス社が開発したものでインベンシス・プロセスシステムズ社がその後の継続的なブラッシュアップとメンテナンス、教育をしてアップデートした製品をリースしている。
インベンシス・プロセスシステムズ社はフォックスボローのプロセス制御システム向けのDCSや運転最適化コンピュータ制御に強い。
タービン直結のウッドワードガバナーの上位におく自動スタートアップシステムTriconexのプロバイダーでもある。このなかにはコンプレッサーの圧縮比と吸気ラインに設置するベンチュリー流量計のセンサー差圧を巧妙に組み合わせた アンチサージ防止システムがあった 。ダス島のLNGプラントにはこれを採用したと思う。
Rev. March 12, 2009
Rev. July 13, 2009