シリアル番号 | 表題 | 日付 |
1183 |
ハプログループ |
2008/02/21 |
ハプログループまたはハプロタイプ(Haplotype)とは、"haploid genotype"(半数体の遺伝子型)の略で、生物がもっている単一の染色体上の遺伝的な構成(具体的にはDNA配列)のことである。
人類のミトコンドリアDNAのハプログループの主要なものは;
D:東南アジアに広く存在
G:シベリアなど北方に多い集団
B:中国南部で誕生
M7a:沖縄に多い南から渡って来た縄文人
A:北米、中米の先住民に多く、ユーラシア大陸北方に限定
これを使って国立科学博物館の分子人類学の篠田謙一研究主管が日本人の縄文人と弥生人の混血の進行状況を調べると;
ハプログループ | D,G | A | B4,B5 | M7a | Others |
由比ガ浜遺跡の61体 | 43 | 3 | 16 | 6 | 32 |
本土日本の1312体 | 43 | 7 | 12 | 8 | 30 |
縄文遺跡の100体 | 27 | 7 | 17 | 10 | 39 |
弥生遺跡の78体 | 50 | 14 | 14 | - | 22 |
を比較し、中世鎌倉人と現代人のD,GはほぼおなじくA<BでM7aの比率も同じことから縄文人と弥生人の融合が中世までには完成していたということを発見。
出土人骨の頭骨の計測から中世人の頭は前後に長く上下に短く、上あごがでている特徴があるが、これは環境の違いによると結論つけられた。
朝日