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1096

硝酸性窒素汚染

2007/01/05

化学合成肥料、有機肥料を問わず窒素肥料は硝酸性窒素となって作物に吸収される。収量をあげようと窒素肥料を過剰投入すると土壌と作物に残留し、水源汚染を引き起こし、作物の硝酸性窒素汚染が生じる。

硝酸性窒素(nitrate)が体内にはいると発がん性物質になるとともに、消化器系の微生物での作用により、酸素原子1個失って(還元されて)亜硝酸性窒素(nitrite)に変る。亜硝酸性窒素はヘモクロビンと結合し、酸素欠乏のメトヘモクロビン血症を引き起こす。

EUの硝酸性窒素の上限値はホウレンソウ2,000-3,000ppm、レタス2,500-4,500ppm
日本は硝酸性窒素の上限値を定めていない。
日本の硝酸性窒素の実績はホウレンソウで5,000-7,000ppm

ーアエラ2006/1/1-8 長谷川煕(ひろし)

硝酸性窒素に関してはジェームズ・ラブロックは「ガイアの復讐」で亜硝酸性窒素(nitrite)は体内で魚に多く含まれるアミンと結合してニトロソアミン(nitorosoamine)となる。これが発がん性を持つために1970年代に問題とされ化学合成窒素を使わず有機肥料がもてはやされた。しかし結果としては化学合成肥料、有機肥料を問わず過剰投入は水質汚染を引き起こすということを学んだだけだった。そして2004年のサイエンティフィック・アメリカンに硝酸性窒素は有害どころか消化を助けて有益であるという論文が掲載されるようになったという。

長谷川煕氏の硝酸性窒素→発がん性物質説は一時代前の説ということになる。


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