メモ

シリアル番号 表題 日付

1037

プラストミック人体標本

2006/05/11

養老孟司氏はまだ東大教授だったころ、ハイデルベルク大のグンター・フォン・ヘーゲンス教授が開発した死体の水分を樹脂に置き換えるプラスチネーション技術でつくったプラストミック人体標本を日本に誘致して展示したことを「脳と魂」で自慢されている。

加畑君に薦められて 2006/5/11に横浜産貿ホールで開催中の「人体の不思議展」に出かけてみた。

プラストミック人体標本の作り方だが まずマイナス20oCに冷却したアセトンに献体を漬けて水とアセトンを置換する。次第の濃度の高いアセトン液に順次浸漬するのである。次に常温でシリコンまたは外の樹脂のモノマーにつけて減圧するとアセトンが気化して抜けて樹脂モノマーとアセトンが置換する。こうしておいて硬化剤を注入すると樹脂が固まって標本が出来上がる。 死体臭はないが、かすかに薬剤の臭いがあるかなという感じ。

血管網標本はまず塩水を血管に注入して血液を血管網から抜き、そこに樹脂を収入して硬化させてから肉体を薬剤で腐食させて除くという工程で作成するようだ。大動脈が意外に太いので驚いた。

プラスチネーションする前に脊椎を割って神経系繊維を見えるようにしたのかプラスチネーション後、バラしたのか分からなかったが、神経系繊維は着色されてみごとに標本化されていた。 神経系繊維も意外に太いという驚きがあった。

標本は殆ど男性のもので女性は数える程しかなかった。皮膚が除去されているので分かりにくいが、体格が小さく非ヨーロッパ人が多かったように感じた。 前立腺は骨盤のなかにあってさわることが出来ないのでその意外の大きさに驚いたものである。

人体は精密機械だという印象をもって帰路につく。


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