メモ

シリアル番号 表題 日付

157

イエスの生涯新説

95/2/25

●オーストラリアの聖書学者Barbara Thieringが死海文書(Death sea Scrolls)に基づき解読。1992年、「イエスのミステリー」として公表。

●解読のキーはペシェル(pesher)という、現在の史実を過去の歴史に重ねて記述する方法である。近松の忠心蔵に類似。一般の信者は文面の通り信じても良いし、ペシェルの技法を知っている内部の人には史実を知ることが出来るように記述されている。

●新訳聖書と死海文書を併読すると以下のような史実が読み取れる。

-イエスは父ヨセフを通じ、ダビデ王の子孫。キリストとは王のこと。

-父ヨセフが大工と言われるのは、俗世にいる時の職業だったため。

-「処女懐胎」は父母の正式結婚前に妊娠したたことを指す。

-イエスは奇跡を一切していない。「水の上を歩いた」ことは桟橋上を歩いたこと、「水をブドウ酒に変えた」は信者に階層があり、差別されていた人々も平等に扱うことにしたとなる。

-イエスの十字架刑の原因となったイスカリオテのユダのピラトへの密告は四分領主アンティパスの二重の裏切りにより失敗、イエスやイエスの同志シモン・マグスと共に十字架刑にかけられる。

-イエスは十字架上では死ななかった。ヘビ毒の入ったワインを飲んで気を失っただけ。足には釘を打たれなかった。まして槍で差し殺されなかった。

-復活したのではなく、処刑方法が生きたままの埋葬に変えられた後、シモン・マグスと共に仲間によって助けられ蘇生した。イスカリオテのユダは洞窟の窓から崖下に突き落とされ死亡。シモン・マグスとは後袂を分かつ。

-イエスはマグダラのマリアと結婚、二男一女をもうけ後離婚。

-イエスは70才まで生き、ギリシア、ローマと西方に向かい布教した。


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