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シリアル番号 表題 日付

128

パンドラの箱

94/1/17

ギリシア神話

神を欺いて火を人間にもたらした巨人プロメテウスを罰しようと、ゼウスは鍛冶の神に命じてパンドラという美女を作らせ、彼女に小さな箱を持たせ、開けてはならぬと釘をさした上で地上に送り込んだ。プロメテウスはこのうさんくさいゼウスの贈り物を敬遠したが、弟のエピメテウスが彼女にひかれて妻にする。

乙姫の玉手箱ではないが、開けてはならぬと言われると開けてみたくなるのが人の常、パンドラがその小箱を開けると、たちまちそこに閉じ込めてあった一切の災厄、疫病、罪障がこの地球上をおおい、あわてて閉じた箱には前知魔が残った。

この魔物は先々の運命を人間に知らせるのだ。こやつをかろうじて閉じ込めたおかげで、人間は身の行く末を知る絶望をまぬがれ、幸いに希望を残された。


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