読書録

シリアル番号 966

書名

気違い部落紳士録

著者

きだ みのる

出版社

椛蜩本雄弁会講談社

ジャンル

人類学

発行日

1958/6/25第1刷

購入日

2008/7/29

評価

1996年にきだ みのる「気違い部落周遊記」を読んで感銘を受けた記憶がある。たまたま別役実の不条理劇を見る前日にサミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を読んでおこうと藤沢の書店に立ち寄ったのだがあいにく在庫がない。駅構内の古本屋を何気なく覗いたところこの本が目に付いた。

なにせ私が大学を卒業した次の年の発売だ。復刻されていないためか150円の定価の古書が1,500円もするが、どうしても欲しくなり購入。一気に読んだ。

深い西洋思想に裏付けされた目で戦前の日本の伝統を色濃く残す寒村(恩方村)の人々のものの考え方をリアルに描いた傑作である。

現在の日本を観察する上での軸となりうるものを持っている。


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