シリアル番号 | 727 |
書名 |
キケロー弁論集 |
著者 |
キケロ |
出版社 |
岩波書店 |
ジャンル |
弁論 |
発行日 |
2005/8/19第1刷 |
購入日 |
2005/12/4 |
評価 |
良 |
岩波文庫
大船の駅ビルで時間つぶしに書店を訪れ、衝動買いする。キケロの言葉は若干わが名言集に折にふれ収録している。quotation 806、807、808
ローマの元老達がどのような気持ちで彼の弾劾や弁護を聞いたのか、臨場感をもって体験できるのではないかと期待して買った。
塩野七生の「ローマ人の物語 IV」の第四章、カテリーナの陰謀に顛末がかなり公平な視点で記されているが、この弁論集の巻頭の「カテリーナ弾劾」はすごい剣幕のものだ。
陰謀が暴かれて罪人となった人に対する、カエサルの意見はキケロの毒を消すに有効であった。しかし小カトーが反論で巻き返し、キケロがカエサルの意見にたじたじとなりながらも最終弁論で死刑にまでもちこむ元老院の議論はさながら舞台のようだ。