読書録

シリアル番号 628

書名

チョムスキー、世界を語る

著者

ノーム・チョムスキー

出版社

潟gランスビュー

ジャンル

評論

発行日

2002/9/20第1刷

購入日

2004/05/22

評価

原題は「明晰なる二時間」:Deux heures de lucidite by Norm Chomsky

鎌倉図書館蔵。

フランスの作家ドゥニ・ロベール(Denis Robert)とジャーナリスト、ヴェロニカ・ザラコヴィッツ(Weronika Zarachowitcz)との対話記録。

生成文法理論により20世紀言語学にチョムスキー革命をもたらした。氏は現代の最も覚醒した知識人だろう。(Paradox Serial No.6)

チョムスキー氏は米国大統領の力の限界、ひいては政治がいかにだらしないかを明晰に語る。米国の金融機関と多国籍企業が政治に隠然たる力をいかに発揮してグローバリゼーションを推進しているかを、そして一般人がいかにして洗脳されて不感症、無批判になっているかを指摘する。マスメディアがなぜ権力に弱いかをも明確に語る。

ビジネス組織は決して民主的ではなく、全体主義の原理の行動原理でうごいている。グローバル企業はしたがって、民主主義を阻害するものである。彼は復元力は市民の疑問を率直に見つめる批判精神にしかないと信じている。


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