シリアル番号 | 599 |
書名 |
ディルバートの法則 |
著者 |
スコット・アダムス |
出版社 |
- |
ジャンル |
マンガ |
発行日 |
1997 |
購入日 |
2003/09/15 |
評価 |
優 |
原題:The Dilbart Principle by Scott Adams
スコット・アダムス氏はカルフォルニア大バークレー校MBA取得後、17年間パシフィック・ベル社員としてパーティションで仕切られたキュービクル生活をする。催眠術士の資格保有。サンフランシスコクロニクルにビジネスマンガを連載して、評価され、現在は漫画家として独立。その豊富なキュービクル生活の真理をするどく表現している。
序論でスコット・アダムス氏は催眠術の講習会で「人間は精神も理性もない簡単に繰れるウスノロだ」ということを学んだ。催眠術にかかりやすい人間だけではない。だれでもそうなのだ。人間の脳みそ自体がそういう配線なのである。まず決断し、その後でもっともらしい説明を与える。認識の不思議な仕組みによって、人は決断が理性に基くと露ほども疑わない。でもちがうのだ。実験によてえ理性的思考をつかさどる脳の領域は、人が何らかの行為をし終えるまで活性化しないことを証明した。
第一章「ディルバートの法則」とはピーターの法則を発展させたもので「もっとも無能な社員は、最も実害を及ぼしにくいポスト・・・管理職へと組織的に異動させられる」というもの。
第二章、「侮辱」ではキュービクル志向のオフィスかかかえる唯一の欠点は、一部の社員が自分のネコの額ほどの不動産に「マイホーム」感覚を植え付けてしまうことだ。ほどなく思い上がった所有権が芽生え、うぬぼれへと育ち、あっという間に生産性とおさらばする。しかしホテリングという出社するたびにキュービクルを割り当てるシステムはマイホーム感覚が芽生えることを防止する。
あなたの価値はオフィス家具以下だ。考えてもみたまえ、あなたがクビになっても家具は会社に残る。
表彰制度は表彰制度のない重役というカーストに登りたいという意欲を鼓舞するためにある。
第三章「ビジネスコミュニケーション」ではビジネススクールの講師が成功しないのはビジネスコミュニケーションの目的は情報の明確な伝達だと教えるからである。じつはビジネスコミュニケーションの本当の目的はあなたのキャリアアップを図ることにある。成功した管理職は、最良のコミュニケーションとは「自分は出世に値する」というメッセージを余計な情報を交えずに伝えることだということを知っている。
以下第四章「管理職の大ウソ」、第五章「マキャベリ的方法」と続き第六章「従業員の戦略」ではアダムスの報酬平衡の法則がでてくる。もう抱腹絶倒・・・第十一章「マーケティング&コミュニケーション」ではマーケティング学は次ぎのコンセプトで要約できると断言。すなわち「価格をさげれば販売量を増やせる」そして「人は何も専門技術を身につけず大人になったことに気がつくと、マーケティングの仕事につく」とコメントする。どこかの会社のようだ。