シリアル番号 | 520 |
書名 |
氷壁 |
著者 |
井上靖 |
出版社 |
新潮社 |
ジャンル |
小説 |
発行日 |
1963/11/5発行 2002/6/20第84刷 |
購入日 |
2002/8/20 |
評価 |
良 |
奥穂高登山より帰りて、東壁とはどういうところかと氷壁を読み始めたが、やまから帰ってそのまま新宿から新橋までタクシーに乗って料亭に料理を食べにゆくなどやけにすかした主人公だなと違和感を覚えた。当時はタクシー代やすかったのかしら?それに涸沢から上高地まで4.5時間で下ったとか調査不足を感じ。タバコを美味そうに吸うとか外貨もらいに大蔵省にゆくとかそういう時代ではあった。
2日かかって氷壁を読破した。初めの違和感は次第に消え、楽しむことができた。実話のザイル切断事件に関しては遺族が告訴して裁判になり新聞にも大きく取り上げられた。青木聖侑氏によれば、どこかの大学の教授が、低温とこすれ(?)では必ずしも強くないことを実証した。被告は当時の東洋レーヨンとのこと。
前穂高東壁の写真がないか調べたら横尾で撮影したものに写っていた。奥又白の池は当然見えない。