シリアル番号 | 411 |
書名 |
クルーグマン教授の経済学入門 |
著者 |
ポール・クルーグマン |
出版社 |
メディアワークス |
ジャンル |
経済学 |
発行日 |
Original: June 1997 1998/11/5初版 |
購入日 |
1999/01/14 |
評価 |
優 |
原題:The Age of Diminished Expectations 3rd edition by Paul Krugman 1994, 1997 と原題:Japan Trapを合本。
「資本主義の幻想 コモンセンスとしての経済学」という本で感銘を受け、たまたま書店でみかけたこの本を衝動買いしてしまった。
期待にそむかず、一気に読破。原著の軽快な語り口を継承するために翻訳者の山形氏が選んだ、若者の口語調や小気味よい。
新聞やテレビなどにあふれる現下の日本の経済苦境脱出の種々の提案のうちどれが本物でどれが間違っているか判別する道標に使える。
訳者が追加した論文「日本がはまった罠」(Japan Trap)という付録はかなり専門的だが、日本が低金利政策を続けても景気が回復しないのは、流動性トラップにはまったためで、マイナス金利を創出する調整インフレに誘導するのがベストと言っている。日銀の役目が非常に大切だが、日銀がこれを理解していないところに問題が解決しない真の理由がありそう。
日本人必読の書。
ジム・ロジャーズの「冒険投資家ジム・ロジャーズ世界バイク紀行」を読んでいて世界最大の債務国米国の行く末を案じている文を読みどこかで読んだと思い出し再読した。
米国に関しては米国は債務問題を正す力も気力もなく10年はただただよっているだけだろう。2010年以降はベビーブーム世代が引退して社会保障とメディケアにすごい負担をかけるようになるのでそれまでに政府の債務危機を手配しないと選択肢はなくなると 予言している。
Rev. September 1, 2007