シリアル番号 | 1025 |
書名 |
エコノミストを格付けする |
著者 |
東谷暁(さとし) |
出版社 |
文芸春秋 |
ジャンル |
経済学 |
発行日 |
2009/9/20第1刷 |
購入日 |
2009/9/28 |
評価 |
良 |
文芸新書
有楽町の三省堂で目に留まり、衝動買い。有名エコノミストの点数表である。
小林慶一郎、金子勝、スティングリッツ、神原英資の評価が高いのは同意。
中谷巌、竹中平蔵、田中直毅、グリーンスパンの評価が低いのも合意。
しかしクルーグマンがインフレ期待政策から財政出動に変節したと評価を与えていないのは皮相な見方だろう。
エコノミストの過去の発言を一貫性で評価しているため、外見的に説を変えた人の評価が低くなる。
経済学の理論構造と時々の状況で当然方策が異なるのだから説がどのような理由で変わったかを評価するのはジャーナリストには難しいだろう。 クルーグマンがインフレ期待政策を提唱したのは小渕内閣が土建主体の財政出動してうまく行かなかったから提案した奇策である。
まあ評価結果より、過去の膨大な発言を要約したところにこの本の価値がある。