上野の美術・博物館めぐり

2006年

2006年5月3日、連休に東京都美術館で開催中の第83回春陽展で友人羽柴友賀の「親仔」の大作をみる。 母と子の後ろに父とおぼしき雄牛が向こうを向いて物思いにふけっている平穏な感じでよかった。年々枯れてきているようだ。 春陽展といえば三岸節子画伯もここで育ったのだ。

引き続きT.H.とプラド美術館展を観る。彼が昔、プラド美術館で見たバルトロメ・エステバン・ムリリョ作、エル・エスコリアルの「無原罪の御宿り」(Immaculate Concepcion)を見たいと連絡してきたので春陽展と兼ねてでかけたわけだ。2003年にプラド美術館を訪問したが、あまりに膨大な所蔵品でこれは見落としていた。

Immaculate Concepcion

上野精養軒(Restaurant Serial No.280) のベランダで不忍の池を見下ろしながら生ビールとカレーライスの昼食を摂ったのち、まだ時間があると東京国立博物館平成館で開催中の天台宗開宗1200年 記念特別展”最澄と天台の国宝”を観る。232点の展示品があった。そのうち5点は兵庫の一乗寺蔵だ。いずれも平安時代の最澄・円仁像や・鎌倉時代の阿弥 陀御尊像である。兵庫の一乗寺といえば西国第26番霊場である。プラド展の後に見たのは正解で、自民党が愛国教育法などつくるより、これら伝統文化を見せるほうがましと思ったものだ。

東京国立博物館平成館では2006/10/3-12/3の予定でつい1週間まえに拝観した渡岸寺の十一面観音を含む仏像展が予定されている。

上野池之端仲町通りの老舗”蓮玉庵”(Restaurant Serial No.279)で蕎麦を食しながら、思い出話に更に2時間も費やしてお開きにする。

2006年9月23日、T.H.に誘われて上野精養軒(Restaurant Serial No.280) のベランダで不忍の池を見下ろしながら生ビールとカレーライスの昼食を摂った。ついで東京都美術館で開催中のペルシャ文明展を観た。イラン国立博物館、レ ザ・アパシ博物館、ペルセポリス博物館、タブリーズ博物館、ガラス・陶器博物館の7,000年に遡る所蔵品が展示されていた。なにせ大勢の参観者がいて肩 越しの参観しかできなかったが、展示の目玉であったアケメネス朝の「有翼ライオンの黄金のリュトン」はしっかりと見てきた。ローマ帝国全盛時代の東の宿敵 パルティア朝からササーン朝ペルシャにかけてのドラクマ銀貨が多く展示されているのが印象的だった。

国立西洋美術館で開催中のベルギー王立美術展もついでに見ようとの計画であったが時間切れで断念し、上野池之端仲町通りの老舗”蓮玉庵”(Restaurant Serial No.279)で蕎麦を食して散会。

May 3, 2006

Rev. September 26, 2006


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