三浦半島

旧横須賀鎮守府司令長官官舎

2017/4/7、旧横須賀鎮守府司令長官官舎はサクラの名所で2017/4/9まで公開されているとの記事が朝日の地方版で読んだ。貴重な機会を逃しまいと小雨の中でかけた。

京急線の県立大学駅下車する。京急は崖下の等高線に沿って走っている。官舎は駅のすぐ裏手の東京湾を見晴らすにあるのだが、崖がそそり立っていて、そこに行くには大きく左回りのルートで登らねばならない。

京急線のガードをくぐって少し登ったところの角に浄土宗の聖徳寺と言う寺がある。ここにもサクラが咲いていた。境内には相模の国に鎌倉の長谷寺のものとこれとで2つしかないと言う石造宝篋印塔陽刻板碑(せきぞうほうきょういんとうようこくいたひ)というものがあった。形式は鎌倉期の形式を模して江戸初期に作られたものだという。

石造宝篋印塔陽刻板碑

聖徳寺の角を左に曲がって真っ直ぐダラダラ坂を上ると立ち枯れている簡易裁判所の廃墟があった。坂のドン詰まりが旧横須賀鎮守府司令長官官舎だ。

大正時代に建てられた和様折衷の建物が戦災にも会わず残って、敗戦直後は米海軍宿舎になったという。歴代長官のなかで私の知っている名は長野修身、米内光政、島田繁太郎などだ。

旧横須賀鎮守府司令長官官舎

庭は崖に面していて東京湾の見晴はすばらしく、右手はるかに観音崎が見えた。官舎の反対側は敷地造成の時削り残した地山が残り、コの字がたの土塁で背後の防護を固めた砦のようでもある。

背後の土塁

April 9, 2017


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