松江、出雲、鳥取、岡山めぐり鉄路の旅

第一日

松江城と宍道湖

グリーンウッド夫妻は2007年4月の新緑の季節にJRを使った山陰と岡山をめぐる3泊4日の旅にでかけた。

岡山に近づくと水のきれいな川を幾つか渡る。この川の姿を見ていたら古い記憶がよみがえった。化学工学会の理事だった頃、ダイセルの工場を見学したのち、ストークヒルGCでコンペをしたのだ。 コースの隣に放射光実験装置のSpring-8があったので覚えている。(Golf Course Serial No.8

小田原から岡山まで約3時間の旅だ。昼食後、伯備線(はくびせん)の特急で更に約2時間山間部をくねくねと走る。 伯備線とは備中国(びっちゅうのくに)と伯耆国(ほうきのくに)を結ぶ路線という意味だろう。特急といってもディーゼルカーを4両連結したものが単線を走っているのである。中国地方の山は高くはないが侵食がすすんでいて思ったより谷は狭く、交通の難所である。ラフカディオ・ハーンの「日本の面影」によれば明治時代の末に彼は姫路から松江まで出雲街道を人力車で4日かかったという。

分水嶺でかつ県境をなす谷田峠を越えて日本海に向かって一路下ってゆくとやがて大山(1,729m)が見えはじめる。海岸から山頂まで一気にかげ上がる独立峰 である。アレに登れたらとゾクゾクする。山頂はまだ雪をいただいている。中国地方にはめずらしい火山である。無論、百名山の一つだ。西側は富士山のようなスロープだが東側にはいくつもの険しい峰 々が連なっている。

伯備線の車窓から見た大山

米子を過ぎると中海が見え始める。宍道湖と中海をつなぐ川もみえる。水がタップリとあってオランダの雰囲気がある。宿は松江駅前の松江東急インだ。(Hotel Serial No.386)チェックイン後、松江駅からループバスのレークラインバスに乗って松江城に向かう。天主閣が燃えずに残っている。その他の建物は再建したものだ。

松江城

宍道湖のサンセット・クルーズを楽しもうと歩いて宍道湖観光遊覧船の乗り場にゆく。あいにくの空模様で客は我々を含めて4名のみだ。風も強い。宍道湖に出ても向かい風で船は難儀して風上に向かう。船長の話では水深は1mそこそこのため、座礁しないよう流水がえぐった水路をたどって航海するのだという。斐伊川(ひいかわ)が運び込む砂であと2000年で宍道湖は平原になってしまうという。だた宍道湖に流れ込む場所で砂の採取をしているので少し後にはなるだろうとのこと。松江の堀川はかってはゴミのあふれる汚い水溜りだったのだが市民が立ち上がって清掃したので現在の堀川めぐりの観光船クルーズが楽しめるようになったのだとう。堀川から引き上げた自転車などのゴミの回収を役所にたのむとき、役所の縦割りの弊害を痛感したという。市役所に電話するとその自転車は今県道上においてあるのか土手にあるのか聞かれるのだとう。県道のアスファルトの上に置居た場合は県庁に再度電話しなければならないのだそうだ。

暗くなった堀川を歩き、”リバービュー御手船場”遊喰酒家「ありがっと」で夕食をとってホテルに帰る。

第一日のコース →はJR、⇒は徒歩

藤沢駅→(新幹線)→岡山駅→(伯備線)→松江駅⇒ホテル・チェックイン⇒松江駅→(ループバス)→松江城⇒宍道湖観光遊覧船⇒夕食⇒ホテル泊

April 27, 2007


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