金沢、富山の日帰り旅行

仕事で金沢と富山にでかけた。羽田から小松空港までの太平洋岸は晴れており、1万メートルの高空からは伊豆七島、三浦半島、丹沢、富士、富士五湖、甲府、南アルプス、伊那谷、昨年訪れた木曾駒ケ岳と良く見渡せた。7年位前同じルートを飛行した時は右側の席だったため、善光寺平、安曇野、北アルプス連峰、立山、飛騨の山肌が一望のもとに見渡せたことを思い出した。木曾御岳から雲が出始め、飛騨の国は雲の下。ようやく白山がかろうじて雲から頂上を少し出してそれと分かる程度。木曾御岳から高度を下げ始め、金沢市上空から日本海に抜けて左に旋回を始めるころ、雲の切れ目から金沢市がチラット見えた。

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富士山

昨年のゴルデンウィークのドライブは先を急いだため、金沢も富山もバイパスしたが、今回は市内をタクシーで走りまわる。両市ともJR駅近傍にはホテル、オフィス用の高層ビルが林立し、景気が良いようにみえる。

富山市では返りの航空便の待ち時間に市立の民俗民芸村を訪れた。このなかで陶芸館として使われているアズマダチという木造平屋きり妻造瓦葺の建物は立派である。富山平野の裕福な中農程度の農家住宅とのことであるが、巨木の欅を惜しげもなく使い、白壁とのコントラストは印象的である。茶の間、・広間は屋根裏に届く吹抜けで三層の井桁のセイロ組となっているところは漆仕上げをしているため、特に見事である。

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アズマダチ

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セイロ組

この民芸村には9つの施設があるが、富山の薬売りで有名な売薬資料館と富山市の生んだ画家篁牛人(たかむらぎゅうじん)の美術館がよかった。富山の薬売りは富山藩が藩の事業として奨励したもので全国を州毎に分け、販売人の組を作り、組織的に行ったとのこと。

必然的に知識・情報も売人によって流通することとなり、島津藩は軍事機密が漏れることを恐れて売人の入国を禁じたが北海道産の昆布を献上して入国を許されたとのこと。NHKの番組では売人は諜報活動もしたと紹介したが、富山藩としては危険なことなので禁じたとのこと。

2000年1月14日


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