ブルネイ王国

1978年12月、LNGプラント見学のためにブルネイ王国を訪問した。回教国でマレーシアが英国から独立するときここを領地とするスルタンが参加せず、英国保護領として残った国である。国家収入のほとんどLNGの輸出によって賄われているという特殊な国家である。土地の人々は未だにほとんど浅い海に作った水上の家でのどかに暮らしている。ここのカタツムリは驚くほど大きい。

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水上の休憩

M商事とオイルメジャーのS社が建設したルムットのLNGプラントのプラントは千代田が本命のコントラクターであったが 、競争相手があまりの安値のオファーを出したため涙をのんだ曰くつきのプロジェクトであった。

航空写真をグーグルマップで表示する。 遠浅の海のためLNGタンカーの喫水が確保できるところまで数キロのジェッティーを伸ばすこと、配管の伸縮をベローで吸収させること、LNGタンカー船の船尾と連結するなど非常にユニークな設計であった。また冷却水は海水を使わず、冷水塔をつかった。

建設当初のLNGタンクはメタル製の二重殻タンクであったが、その後コンクリート外殻ー9%ニッケル鋼製内殻に建てなおされたようだ。アミン系は当初はスルフィノールであったが、これもスルフォレンの劣化が激しいので劣化防止材を加えたスルフィノールX溶液に切り替えたという。

 
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1978/12/14

Rev. January 12, 2009


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