ジャック・アタリの21世紀の歴史
ダロン・アセモグル＆ジェイムス・ロビ
ンソンの視点加味
トランプ大統領の意味 補足説明
2016/11/11
青木一三
私は世界の最先端の国である米国のソフト作成に従事する知的労働が引っ張る社会モデルを称賛していたのだが、それを聞いた教師をしていた女房から「それで、
学校で成績の悪い人はどうなるの？」と聞かれて絶句。マルクス主義者のように革命しても無意味だなと思う。確かに頭の良さを決める遺伝子の分
布は正規分布だから、ベルカーブの裾野の人々は
ハードを作る職につくしかない。ところがその職場が日本、韓国、中国にもっていかれ、大多数の人が職にあぶれ、ルンペンとなる社会に向かっていたのだ。今
回のトランプ支持者はその
他大勢の人々だったわけで、数は圧倒的に多い。ここで民主主義が作動したのだ。外務省の岡本氏やクルーグマンやヒラリーは頭の良い知的エリートのため、ト
ランプが支持
される理由が理解できなく、何の手も打たずに破れ去った。世界の中で最も先進国のアメリカで、その「先進国モデル」が否定されたわけである。
アメリカの成功モデルのソフト開発力は日本においてはどうかといえば日本のソフト開発能力は米国に比べて二流である。日本発のコンピューターのＯＳは一つ
もない。今春、韓国トップ級棋士を破った米グーグル「アルファ碁」が
使ったディープラーニングという手法を応用し、急速に棋力が向上した日本が開発した囲碁ソフトが11月19日、日本の趙治勲名誉名人（60）と対局して負
けている。経済産業破壊省傘下の国立研究所が開発したＡＩは東大の入試で合格点をとれない。日本のソフト
開発能力はその程度。ソフト開発力は担当者のお頭の程度をこれるものではない。日本のこの世界には人材がいないということの証明。もし、いても本
当の力のある人材はもっと実入りのよい楽な仕事を選ぶか、米国に行くため、今後も期待できない。
Rev. December 3, 2016