ハゼノキ伐採顛末記

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ハゼノキ2本が道路上に張り出して近所迷惑となったのでグリーンウッド氏は2002年3月下旬に順次伐採した。

ハゼノキはウルシ科である。大きくなって近所迷惑になったハゼノキを電気鋸で切り倒し、細かくしたが、2日後になって手首にかぶれが出始めた。2本目は中3日空けて樹液に触れぬように比較的注意しながら切ったが、かぶれは一層ひどくなる。医者にいって副腎皮質ホルモン軟膏を塗った。

ここで2日にわたる登山行きで極度に疲労し、3日目の3時間の広町の倒木調査で山ウルシに触れたかもしれない。医者の処方した副腎皮質ホルモン軟膏が少しも効果を出さないばかりか、次第に悪化しするではないかと、副腎皮質ホルモン軟膏の使用を止めたとたん一晩でかぶれの上に水泡が一面に出来始め、熱を持ち、耐えがたく痒い。2次的にもかぶれが全身に生じた。

医者は呼吸困難に陥ることもあると点滴をし、副腎皮質ホルモン錠剤を経口投与される。風呂・シャワーをやめ、劇症の両腕には副腎皮質ホルモン軟膏を塗ったあと、炎症性皮膚疾患治療剤50グラムを一面に塗ったガーゼで包みこみ、副腎皮質ホルモン軟膏を皮膚から吸収させるようにする。

禁酒し、寒い部屋に薄着で生活し、腕は夜具から出しておくことでかろうじてかゆみを和らげた。点滴を続けるわけにもゆかず、コーヒーやアイソトニックドリックを呑んでトイレ通いをし、不要な抗体を体外排出するに勤めた。副腎皮質ホルモン錠剤を内服すると鳥肌が立つように寒く感ずるようになり、副作用で手にむくみが生じるようになるとようやく快方に向かう。かゆみ止めの内服錠剤は何の役にも立たず、眠れぬ夜は1週間続いた。

副腎皮質ホルモン錠剤を内服中は風邪を引いて肺炎にならぬように外出はひかえなければならない。なおりかけのとき、副腎皮質ホルモン錠剤の内服量を除々に減らさなければ、リバンプが生じる。普通に生活できるようになるまで3週間必要だった。皮膚から跡がきえるまでは更に1ヶ月は必要。

樹液は透明でズボンや腕についても気が付かないしかし、カーキ色の作業ズボンを洗濯したところ、樹液がついたところは下の写真のようにインク色に発色した。丸いマークは切った小枝の切り口がズボンに直角についたところで皮の部分から樹液が円周状ににじみ出ているのが分かる。

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作業ズボンに付いた樹液

1ヶ月過ぎて色素沈着を除きほぼ治った頃、山芋を直接手に持ってオロシガネでおろしていたところ、手のかぶれたところが急に赤変して猛烈に痒くなった。食べても問題ないが、危険極まりない。

2003年2月、ほぼ1年経過して、昨年の切り株から発芽して伸びた枝を切りくずを浴びないように注意して剪定したが、切り取った枝の始末は医者に禁じられている。 妻にたのんで始末してもらったが、今度は彼女の手首にカブレがでてしまった。昨年の残りの副腎皮質ホルモン軟膏を塗ってなんとか押さえ込んだ。くわばらくわばら。

2002/3/29

2003/2/20追補

その後も毎年ハゼノキの切り株から発芽しているのため、フェンス回りのススキとササ刈りのとき、慎重に"ひこばえ"には触れないように注意して伐採してきた。しかし2006年6月、ついにかぶれを再発してしまった。 ただ”ひこばえ”を切る前に唇がはれたことを考えると、毛虫などに刺されたことが原因となっているかもしれない 。しかし発症するまで2日の潜伏期があったのでやはりハゼノキが原因だろう。

副腎皮質ホルモン錠剤や消炎剤の経口摂取と副腎皮質ホルモン軟膏で3日でおさまり皮膚から跡がきえるまでは1週間かかりそう。

ツル性植物の害から庭木を守り、ススキとササを駆除しようとしたのだが、6月の作業はいずれにせよ危険だ。

フェンス回りのススキとササ刈りの成果  2007/6

思いついて除草剤を噴霧してみたところ、1週間後にほぼ枯死した。石垣に執念深く生えるラセイタ草の生き残りと危険なハゼノキの”ひこばえ”を枯死させるためには最も安全で有効とわかった。

噴霧前

噴霧後

造園業を営む菅原氏によれば新入社員のうち、幾人かはハゼの木に激しく反応してやむを得ず辞職する人がそうだ。免疫機能が敏感な人なのでやむをえないだろう。

Rev. June 22, 2007


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