メモ

シリアル番号 表題 日付

694

リアルオプション

2003/03/20

金融工学で使われるオプション価格付け理論を金融以外の分野へ応用したもの。経済学の幅広い分野への応用のほか、企業経営の現場での意思決定にも役に立つきわめてパワフルなツール。この場合の「リアル」の意味は、通常のオプション理論が対象とする「ファイナンシャル」に対立する概念と考えられる。その意味では、すでに市場でオプションが取引されている石油やらトウモロコシやらの商品についてのオプションや、近年話題を集めている気象やら地震などの自然現象に関するオプション、あるいは二酸化炭素の排出権もリアル・オプションに入る。一方、よりせまい意味でのリアル・オプションとは、オプションそのものが市場で取引されるわけではなく、ある経済主体のおかれた状態や、行おうとしている意思決定問題が、オプションのように考えることのできる場合を指します。日本語では「実物オプション」と訳したものがあるが、これだと実物資産に関するオプション、ととられてしまうおそれがあるので、「リアル・オプション」というカタカナ語で言われる。リアル・オプションのエッセンスは、「不確実性下で不可逆な意思決定を行う経済主体がその決定を先延ばしにできる自由度の価値」


トップ ページヘ