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666

白神山地のブナ林

2003/01/04

ブナ林は日本、ヨーロッパ、米国東部の3個所にしか残っていない。3000万年前、地球の森はほとんど熱帯にあり、温帯の森はカナダの極北地方など北極を取り巻く地域にわずかに生息しているにすぎなかった。それが現在のモクレン、トチノキ、ミズキ、ケヤキ、サワグルミなどのブナ林やトウヒ、ダフリアカラマツなどの亜寒帯針葉樹林の祖先に当たる第三紀周北極植物群であった。

その後、地球が寒冷化するに従い周北極植物群は南下したが、ブナ林は大西洋、太平洋、中央アジアの乾燥地帯に分断され今日に至る。

三頭山や丹沢山にもブナ林残っているが、天明・天保の飢饉のあった200年前の小氷期に育った森で、今では乾燥化により次世代が育っていない、死に行くブナ林である。

小泉武栄著「山の自然学


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