シリアル番号 | 表題 | 日付 |
1315 |
インセンティブ規制 |
2011/05/27 |
ドイツの送配電業は高圧の垂直統合大手送電業と中圧以下の配電業に分かれている。大手送電業者数は4社。配電業者900社ある。この中には自治体が経営するのもある。そしてこれら配電業者は4大送電業者により系列化されている。そうしないと潮流コントロールはできない。
1996年の第一次EU指令を受けて1998年にエネルギー事業法を改正し、小売りの全面自由化をしている。そして送配電業は価格規制法に縛られている。その規制方法は以下の通り。
ヤードスティック方式(yardstick):インセンティブ規制の一種。料金査定の際に,他企業のコスト情報を査定の基準として活用する。具体的には,各企業のコスト情報からその事業における基準コストを算出し,それを料金設定の査定に反映させる。基準コストよりも低いコストを実現した事業者に対しては,その基準コストと実現したコストとの差額を基準に超過利潤を得ることを認める。一方,基準コストを上回るコストでしか実現できなかった事業者に対しては,実際にかかったコストを基にした料金設定を認めないというペナルティを課す。相互の原価引き下げ努力を通じて,経営効率化の向上を実現させることができる。
フロンティアベンチマーキング手法
インセンティブ規制の一つ。2法あり。
DEA(Data Envelopment
Analysis):関数形を特定せず線形計画法で投入量と生産量のデータの包絡線を求めてもっとも優れた事業者をフロンティアとする
SFA(Stochastic Frontier
Analysis):生産関数や費用関数を決めて計量経済学の手法によりフロンティアを推定する。フロンティア周辺からの乖離を計測する
レベニューキャップ制
ヤードスティック方式の一つ。超過利潤の上限を設ける。