メモ

シリアル番号 表題 日付

058

種の多様性について

92/2/9

●スペリオル湖にあるロイヤル島は長径70kmである。冬季は湖面凍結により湖岸と陸続きになる。20世紀のはじめ20頭のヘラジカが島に渡った。 20年間にこの鹿が3000頭に増殖。エサ不足でその後の10年間に800頭に減少。20世紀の中ごろオオカミが定住した。その後はヘラジカ1000頭、 オオカミ30頭で安定している。

●ダーウィンの種の起源にある話。野良猫が多い村ではクローバーがよく茂る。ミッシングリンクはネズミとマルハナバチ。

●生物の種の多様性は生物の生存にとって大切であるが、コンピュータ・システムにとっても重要である。機種仕様を統一せよとの考え方は本質を理解しない。

●千葉大の進化生態学の高橋佑磨特任助教は同じ性格のハエだけを集めて一緒に飼ったときのほうが同じ性格のハエだけを集めて育てたときよりも元気な個体が多くなることをキイロショウジョウバエの飼育実験で確認した。エサを探すときに活発に動き回る「せかせか型」とあまり動かない「おっとり型」にわけ、餌に含まれる栄養素を少なくして飼育し、全体の体重増を計測した。

32匹すべて「せかせか型」:3.6mg

32匹すべて「おっとり型」:3.5mg

「せかせか型」16匹+「おっとり型」16匹:4mg

えさの探し方が多用になり、競争が緩和され効率的になったためと考えられる。人間社会も少数派が活躍できる環境をつくれば全体のパーフォーマンスが上がる。

Rev. January 18, 2018


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