読書録

シリアル番号 980

書名

スエーデン・スペシャル(III) 福祉国家における地方自治

著者

藤井威(たけし)

出版社

新評論

ジャンル

政治学・地政学・行政学

発行日

2003/12/20初版第1刷

購入日

2008/9/7

評価

友人のS.K.より形見分けとして大分まえにもらう。1年以上積んでおいたがついに手に取る。

著者はもと主計局次長、内閣官房内政審議室長で退官。スエーデン特命全権大使殿のみたスエーデンの政治組織観察記録である。多分大蔵省の先輩だったK氏に献本したものであろう。本書は3部作のうち、地方分権について書いてある。

氏が在任中目撃した、非同盟中立政策、高福祉高負担政策、民主的で透明な政治行政構造、地方分権政策を整理してこの3部作をまとめた。

スエーデンが非同盟中立政策に転向したのは1810年ナポレオン麾下のベルナドット元帥が王カール13世に招致されて即位してカール14世になったときに始まるという。

ここで紹介された「補充の原則」または「補完性の原理」が印象的。

日本はこれから人口が減少し、中国という大国を隣にもってどういう国造りをしたらよいかまよっているときであり、参考になるだろう。


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