読書録

シリアル番号 508

書名

ネックストソサイエティー

著者

P・F・ドラッカー

出版社

ダイヤモンド社

ジャンル

経営

発行日

2002/5/23第1刷

購入日

2002/06/06

評価

原題:Management in The Mext Society by Peter F. Drucker

英国へ出発の成田で買い、旅行中に読破。

92才の歴史観はするどく、その見方も独特で教えられるものがおおかった。この本はエンロンの崩壊の前に書かれているので直接の言及はないが、彼の言葉でいえばエンロンは「自己勘定取引のギャンブル化」で自滅した企業となるのではないか。ゼロサムゲームをやっているわけでうまくいっているうちはよいが必ず破綻するシステムになっているということらしい。また最も近代的と言われる米国の会計法も今の時代には時代遅れとなっている。ABC会計(活動基準会計)とか経済連鎖会計などにならないと会社の内情はわからないのだそうである。経営者も投資家もめくら運転しているようなものらしい。

「日本の政治体制は米国よりむしろ欧州に近いというより米国が例外」「日本の官僚の官僚は能力で選ばれているので政治家がこれよりよほど優れた代替組織を組織しない限り、どんなに評価を落としても生きつづけるだろう。なぜなら民主国家はそれを必要とするから」などさめた見方に目をひらかされた。


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