読書録

シリアル番号 1315

書名

騎馬民族は来なかった

著者

佐原真

出版社

日本放送協会

ジャンル

歴史

発行日

1993/9/30第1刷
1994/8/10第12刷

購入日

1994/9/1

評価



著者は国立歴史民俗博物館長

江上波夫の騎馬民族国家はなかったという説を展開。あらゆる証拠をあげて騎馬文化はやってきたが、騎馬民族は来なかったと完全否定。

長浜浩明も「日本人ルーツの謎を解く 縄文人は日本人と韓国人の祖先だった」と言う本を書いて江上説を完全否定。

国立遺伝学研究所教授の斎藤成也著「核DNA解析でたどる 日本人の源流」河出書房新書は今までの定説は最初に日本列島に移住した人々の子孫が縄文人で、 その後、東北アジアから弥生系が渡来し、先住民である縄文人と混血を繰り返し、ヤマト人になった。列島北部と南部の縄文人は渡来人と混血せず、アイヌと沖 縄人になったであったが、遺伝子解析では別の姿が浮き出た。すなわち第一波の縄文人のあと、縄文海進のあった4,400-3000年前にかけて海の民が第 二波としてやってきた。海の民は縄文人と混血し、その後の3,000-1700年前に第3波の弥生人がやってきた。東北にいた第一波の縄文人の子孫は北海 道に移り、海の民と縄文人との混血の子孫は東北や沖縄に移動したというもの。

しかしこの「海の民」説は片山一道の「骨が語る日本人の歴史」の「縄文人南方起源説は間違いだし、弥生人が大陸から大挙してやってきたという証拠もない」とおい説とは矛盾する。


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