シリアル番号 | 1290 |
書名 |
なぜ大国は衰退するのか 古代ローマから現代まで |
著者 |
グレン・ハバート、ティム・ケイン |
出版社 |
日本経済新聞出版社 |
ジャンル |
経済学 |
発行日 |
2014/10/24第1刷 2015/1/19第3刷 |
購入日 |
2016/09/21 |
評価 |
優 |
大国 | 転換点 | 経済的不均衡 | 政治的原因 | 行動面での機能不全 |
ローマ帝国 | 117-317 | 財政面、金融面、規制面 | 福祉国家の拡大、中央集権化した統治、軍事独裁 | インフレや自由労働市場が極端化した状況における限定合理性。ローマ軍の集合行為の問題 |
帝政期の中国 | 15世紀 | 対外貿易の大幅な縮小 | 中央集権的な統治、独裁的な政策立案、官僚の内部分裂 | ゼロサム型思考に陥った官僚による損失回避、商人・利得・外国の知識を敵視するアイデンティティー面でのヒューリスティック、経済成長にとっての貿易の重要性に関する無知 |
スペイン帝国 | 1550 | 財政赤字と国家の破産、不適切な財産権 | 中央集権的な君主制 | ギルドの損失回避行動の固定化、生産性向上の機会の本質に関する限定合理性 |
オスマン帝国 | 1550-1600 | 財政面、技術面 | 政府の中央集権化、神権政治、官僚階級のレントシーキング | ゼロサム型思考の官僚による損失回避、外国のアイディアを敵視するアイデンティティー面でのヒューリスティック、経済成長にとっての技術の重要性に関する限定合理性 |
日本 | 1994 | 財政面、構造面 | 特定利益集団や中央集権的な官僚制に比べて脆弱な民主制 | 新重商主義を経済成長策とするヒューリスティック、大規模な銀行や企業による損失回避 |
英国 | 1770-80 | 領土面 | 階級的・地理的エリート層による損失回避 | 市民権を与える範囲が狭すぎ、市民と被統治者を区別した |
EU | 2010 | 財政面 | 抑制なしの財政赤字と安易な借り入れ、順主権国家のモラルハザード | 選挙で選ばれた当局者の時間的視野の狭さ、損失回避、文化的優位性のヒューリスティック |
米国 | 1975 | 財政面 | 党派的な分極化 | 進取的な政策立案者を犠牲にする、政党による損失回避、特定利益集団の集団行動の問題 |