読書録

シリアル番号 1283

書名

二酸化炭素 温暖化説の崩壊

著者

広瀬隆

出版社

集英社

ジャンル

環境

発行日

2010/7/21第1刷
2011/6/14第8刷

購入日

2016/6/18

評価



集英社新書

加畑氏より借用

気温は1998年に最高気温を記録したのち下がり続けている。したがって事実としての温暖化という認識も崩壊した。気温が上昇したとされたのは2009年 のイーストアングリア大の気候研究ユニットのサーバーのメール内容が流出して気温データのねつ造が暴かれたクライメートゲート事件で明らかになったように 観測値を都合のいいように書き換えたのとヒートアイランド現象、そして排熱の影響だ。こうしてIPCC、アルゴア、ノーベル賞、Wikiと日本のマスコミ の信頼は地に落ちたのである。

IPCCに参加した学者5名のうち国立環境研究所の江守正多以外の4名は二酸化炭素原因説を否定。その4名は赤祖父俊一アラスカ大名誉教授、横浜国大伊藤 公紀教授、海洋研究開発機構草野完也プログラムディレクター、東京工業大丸山茂徳教授である。日本語のWikiはほとんどIPCCの「ウソ八百」の公式見 解繰り返す場となっている。

スヴェンマルク説に従えば 太陽活動が気温への最大の影響力をもっているが、なぜかIPCCはこれを否定。その理由は水蒸気の複雑な寄与を無視しているためである。

現在、世界で進行している砂漠化は酸性雨、農地開発による森林伐採、河川の大量取水にある。二酸化炭素の排出では全くない。野性の昆虫類が減るのは農薬・ 除草剤・化学肥料の散布と河川の護岸のコンクリート化のためである。海の魚介類の現象は海岸のコンクリート化、テトラポット、汚染物排出、発電所の大量排 熱、海砂採取である。バイオ洗剤生産やガソリン代替のバイオ燃料のための熱帯のパーム油生産、人体に有毒なトランス脂肪酸であるマーガリン生産のための ヨーロッパの補助金、バイオ燃料のための南米の森林伐採こそ、地球破壊の原因であり二酸化炭素では決してない。

日本の政治家は、野党も含めて原発に拘泥する時代遅れの集団である。

著者は燃料電池に希望を持っているようだが、私はそうは思わない。川重がオーストラリアの褐炭から水素を作り、複製する二酸化炭素はCCSでオーストラリ アに置いてくるとしているが、夢物語だ。二酸化炭素が問題ではないのだから多量にある天然ガスと競争することは無意味だ。


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