読書録

シリアル番号 040

書名

氷川清話 付勝海舟伝

著者

勝海舟 勝部真長編

出版社

角川文庫

ジャンル

語録

発行日

1972/4/30初版
1972/6/20第4版

購入日

1972/06/20

評価

第一級の人物の語録

40歳代のころ読んで大いに感銘を受けたものだが、70歳を越えて一部再読し、勝海舟の見識の高さに再び脱帽。

明治維新前後の歴史物を読んだり、見たりするがこれを読んでおかないととんだまがい物をつかまされるおそれがあると思う。

本名幼名麟太郎、勝安房守を勝海舟としたのには佐久間象山の書「海舟書屋」という額がよかったからという。

明治維新をデザインした張本人にしてその後のフォローアップもした傑物だけに人物評も鋭い。小栗上野介が官軍に殺されたのはかねてより小栗を憎んでいた領地の博徒やその財産を奪おうと考えた者達が官軍へざん訴したためであると指摘しているのは一度読んだだけでは頭に入らなかった。

道灌が江戸城という巨大な城を造ったのは関東管領の居城は川越にあったが平生は鎌倉に住んでいた。兵乱にそなえ、八王子、江戸、に中間的につなぎのとりでをつくった。鎌倉街道は高輪の台から赤坂離宮を通過していたという。道灌はその城代であった。山城や三田の伊皿子(いさらご)坂にも小さなとりでがあったという。

Rev. August 19, 2009


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