第28回松談会

健康を考える

明和会亀田病院院長 亀田正氏

2006年12月9日 東慶寺書院

亀田正氏は家業の亀田病院の経営を引き受けるまで、ドイツで14年間外科医をしていた。6年目のこと、最も生存率の低い食道癌の手術をした。主治医もサジを投げて往診時は前をパスするような最悪の患者だった。 しかし理屈上では当然死亡してもおかしくない患者がなぜかなかなか死なない。これをみて近代医学の理屈ではまだ解明できない要素があると悟った。それ以来、健康とはなにか、健康を維持するにはどうしたらよいのかを考えるようになった。

ライフスタイルが健康に大きな影響を与える。

外向的な性格ー仕事人間でせっかちーストレス対処は積極的または逃避−不定愁訴は少ない→生活習慣病

内向的な性格ー心に問題を抱え込むーストレス対処は否認または絶望−不定愁訴多い→心身症、鬱病

ストレスコントロール

1.趣味 2.良い人間関係 3.積極的な考え方・行動 4.リラックス

食事

質の良い植物(太陽の光、良い土壌、堆肥、防虫剤なし、季節物)

質の良い肉(草食、ストレスフリー飼育)

穀物の全粒使用

伝統の組み合わせ(サシミにワサビ、カツオにショウガ、ウナギにサンショ)

幼児期より本能的に嫌いなものは無理に食べない

必要な食物を必要な量食べる能力

土地の物(ハチミツは土地のもの)

運動

代謝を高めてエネルギーの燃焼をしてくれるが、過度の運動は関節損傷を引き起こすので注意。

睡眠

寝るときはあらゆる刺激を遮断すること。

感性

豊かな感性が代謝を高め、甲状腺ホルモンを増加させる。感性を育てるには色彩・音楽などの芸術がよい。睡眠薬は感性をブロックする。

思考

感性を伴わない思考は動脈硬化につながる。ものごとを理屈のみで判断せず、こころとあわせる。

笑い

交感神経、副交感神経が活発に切り替わる際に脳から免疫機能活性ホルモンが分泌されナチュラルキラー細胞を刺激して活性化させる。また脳を活性化して脳内血流を上げる。血中リュウマチ因子が減少し、血糖値が下がる。

December 15, 2006


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