日米安保条約と抑止力 

2013/7/24

石有馬龍夫

中東調査会理事長

米国進学校セントポールズ校からハーバード大政治学部卒同大学助手、北米局長、内閣外政審議室長、オランダ駐剳特命全権大使、ドイツ連邦共和国駐剳特命全権大使。

サンフランシスコ講和条約締結したのち、吉田茂は若い外交官1名を連れただけで単身米軍基地で内乱、外部からの攻撃のある時は米軍は日本を助けることがで きるという条約を内密に締結した。これが日米安保の始まりである。吉田茂が言っているように、安保条約なんて日本がもつ国家の価値観と米国市民の価値観が 一致しない限り、機能しない。米国人はヨーロッパに絶望して、安全と人権をもとめて新大陸へわたったという価値を大切と思っているから日本もおなじ価値観 をもたねば、日本が中国にやられても助けには来ない。という意味で安倍内閣の憲法改正は危険。

靖国神社でのA級戦犯合祀や閣僚の参拝に関しては米国人は無関心である。ただこれにこだわる中国や韓国を刺激して、これをてこにして有利に交渉しようとす る中国相手に日本が突っ張って、話し合いもできず、暗礁に乗り上げ、武力紛争にいたるようであれば、米国が愛想をつかすことはありうる。

中曽根さんがいっているようにA級戦犯の合祀をはずすように談判するのは安倍さんの出自を考えればそれができる立場にあるので、彼がその戦後処理をしたら 日中関係好転に資するのだがというと。ウーム難しい問題だと考え込んでしまった。ただ松平永芳宮司も死んでしまったから可能かもしれないとつぶやく。

富士山のユネスコ文化資産に指定されるにつき、三保の松原を付け加えさせたのはドイツです。これは外交の勝利で、感無量だと。

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July 25, 2013


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