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   プログレッシブ・ロックへのお誘い
2002年10月7日更新

お薦めのプログレッシブ・ロック(CDレビュー)

 90年代になって、良質のプログレバンドに、なかなかお目にかかれなくなったような感じがします。(単に私の勉強不足のせいかもしれませんが)
 プログレが最盛期だった70年代、マリリオン、ペンドラゴンなど、ポンプロック・ムーブメントとしてプログレが復活した80年代、そして90年代はどんなプログレの時代なのでしょうか。
 このコーナーでは、私が最近、聞いたアルバムを紹介したいと思います。

Colin Bass | Quidam | Pendragon | Camel | Alan Parsons | The Enid

An Outcast of the Island / Colin Bass (1998)
OSKAR 1001 CD

Musicians:

Andrew Latimer*: lead guitar, e-bow guitars, acoustic guitars
Szymon Brzezinski: lead guitar
Maciek Meller**: guitars
Dave Stewart: drums
Wojtek Karolak: Hammond organ
Zbyszek Florek**: keyboards, piano
Marcin Blaszczyk: keyboards (Blaszczyk の l は実は、l に短い横棒がつく別の字)
Jacek Piskorz: piano, keyboards
Jacek Zasada**: flute, penny whistle
Tatiana Kauczor: vocal
Members of the Poznan Philharmonic Orchestra: String Quartet
Colin Bass*: bass guitar, keyboards

(*=Camel, **=Quidam)

An Outcast of the Island/Colin Bass

現キャメルのベーシスト、コリン・ベースの初めてのソロアルバム。キャメル+クィダムという強力なバックアップを得て製作されただけのことはあって、聞きごたえ十分、キャメルのニューアルバムと言ってもいいぐらいだ。

美しいメロディ、しなやかなアンディー・ラティマーのギターワーク、多彩な音色を奏でるフロレックのキーボード。また、弦楽四重奏による演奏(3曲)がアルバムに彩りを添えている。ヴォーカル・トラックも心和む佳曲ぞろい。

インストルメンタル・トラックでは、1曲目 "Macassar" がやはり秀逸。ハモンドをバックにギターが泣き、アナログシンセ(ミニムーグ?)がリードを取るあたりは、プログレファンにはたまらない。アンディ、コリンのキェメル勢にクィダムに加わったまさに期待通りの音。これに続く、ヴォーカル・トラックの2曲目 "As Far As I Can See" および4曲目 "Goodbye To Albion" はリラックスした雰囲気の中に温かみのあるキャメル・ワールド。間奏の渋いギターがきらりと光っている。10曲目の "Holding Out My Hand" もいい雰囲気だ。心優しいヴォーカルと、間奏で入るシンセの音に、最後のヘビーなギターのリフもいい。

アルバム中で、ちょっと雰囲気の違うのが7曲目 "Denpasar Moon" だ。ギターのフレーズと音色がベンチャーズあたりを思わせるノスタルジーの世界。それから、アメリカ的な味わいを持つ13曲目 "Reap What You Sew" もちょっとキャメルにはない雰囲気だ。

話は変わるが、昨年、コリン・ベース御本人から突然メールをいただいた。「ソロCDを今制作中なので、リリースしたらよろしく」とのことだった。この1月にいただいたメールでは、このCD、ヨーロッパ、アメリカで結構、好評とのことだ。三宮の輸入盤店でようやく、現物を手に入れたので、やっと聞くことができたが、本当に素晴らしいアルバムなので、是非国内リリースしてもらえればと思う。

なお、コリン・ベースのオフィシャル・サイトが開設されているので詳しくはこちらをどうぞ。
http://members.aol.com/BassColin

Quidam (1996)

聖域/Quidam

ポーランドの新鋭プログレッシブ・ロック・バンド「クィダム」を聞きました。ポーランドおよびイギリスで活動しているバンドで、第2のキャメルなどとも呼ばれているそうですが、メロディ・ラインがとても美しい女性ヴォーカルのシンフォニック・ロックバンドです。この「聖域」と言うアルバムは96年のデビューアルバムです。70年代の抒情派プログレがまさに蘇ったといった感じの、ファンにはたまらない作品です。メンバーは6人、フルート奏者がいるというところもキャメルとの共通点です。実際、97年の4月には、ワルシャワとクラコウで、キャメルの "Harbour Of Tears" コンサートの前座を務め、ファンに衝撃を与えたそうです。
クィダムのホームページではバンドとこのアルバムの紹介があり、うち2曲は real audio フォーマットで試聴が可能です。是非、"Sanktuarium" を聞いてみてください。
Belle Antiqueから日本盤も出ています。
(MAR96277)

The Masquerade Overture/ Pendragon
(1996)

The Masquerade Overture/ Pendragon

 ペンドラゴンの96年のアルバム"The Masquerade Overture"を聞きました。正直言ってこのようなアルバムが、90年代の今聞けるとは思っていませんでした。
 ペンドラゴンはマリリオンと同じ、80年代のポンプ・ロック・ムーブメントの中で生まれたバンドですが、マリリオンほどの人気を得る以前に、ムーブメントが立ち消えになり、それとともに一部のマニアの物となっていました。バンドのほうも今一つ完全燃焼できない状況が続いていたようで、プログレとポップスの接点を求めているような姿勢はどうしても中途半端な物になりがちでした。バンド存続の危機に瀕した彼らが、初心に返り本当にやりたい音楽を作り出したのは、90年代になってからでした。"The World"、"Window of Life"(93年)、そして本作(96年)と、プログレをやりたかったんだという、彼らの心がひしひしと伝わってくる作品群が誕生したわけです。
 音楽的には70年代のジェネシスに一番影響を受けています。と言うか、ジェネシスそのもののフレーズや音色が飛び出してきます。あと、曲によってはピンク・フロイドの影響が感じられます。
 "The Masquerade Overture"はイタリアン・プログレのごとく崇高なレクイエムそのままのタイトルトラックで幕を開けます。この1曲目から3曲目までの流れは特に見事で、70年代後半のジェネシスの再来と言ってもいいくらいです。さらに、日本盤にはボーナストラックとして3曲収録されていますがどれも良い出来なので、お薦めです。特に9曲目の"King Of The Castle (The Shadow Part 2)" はジェネシスの名曲「からまり」(Entangled) のペンドラゴン版とも言える曲で、聞きごたえがあります。

Harbour of Tears / Camel (1996)

Harbour of Tears / Camel

 キャメル、1996年のアルバム(今のところまだ最新アルバム)はアイルランドからの移民をテーマにしたものです。
 アンディ・ラティマーが自己のルーツを振り返り、アイルランド人である祖母の家族の話を一枚のアルバムにまとめたトータル・アルバムです。
アイルランドの伝統楽器とアンディのギターが美しくまた哀愁ただようメロディを奏でます。
 90年代のキャメルの大傑作です。
(今年3月のライブでは全曲聞かせてくれました)

On Air/ Alan Parsons
(1997)

On Air / Alan Parsons

 アラン・パーソンズの最新スタジオ録音盤です。最初と最後でエリック・スチュアートが "Blue Blue Sky" というポール・マッカートニー風の曲をきめています。いつもながらに録音は優秀で、曲作りもポップではありますが、プログレファンには分かる隠し味もあって楽しめます。そのうえ、各曲目に関連したデータ満載のCD-ROMも付いて大変お得です。
 アラン・パーソンズに関する情報は、次の
 Web-Pageで・・The Avenue

anarchy on 45 /
The Enid (1996)

anarchy on 45 / The Enid

 The Enid がこれまでに発表したシングル盤の曲を集めた2枚組CD。ディズニーの主題歌 "Heigh Ho"や"When You Wish Upon a Star" なんかもやっています。(80年代に集めたシングル盤の希少価値もこれで無くなってしまった)90年代になって再結成(活動再開)したエニッドによる "Salome" が初めて聞けました。エニッドの現代(90年代)的解釈としてそれなりに納得できました。
Belle Antiqueから日本盤も出ています。
(MAR96254-5)

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プログレッシブ・ロック関係のWebサイト(リンク)

ケルト音楽ファンのためのページ「ケルティック・ミュージック・オンライン」