今回はEdMax(フリー版)のお陰で、メールの常識ではあるかと思いますが、私にとっては勉強になった事を紹介します。
このページでは、文章中の機種依存文字の部分を画像を使って表現してありますので、音声読み上げやテキストブラウザでは混乱してしまうかと思いますが、ご勘弁ください。 |
以前、パソコンを買ったばかりの同僚が、私の作った資料の中にその同僚の苗字が本来の字を使っていると感心していた事がありました。彼のパソコンでは、その文字が出てこないのに何故私には出せるのかと言うのです。
彼の名は「小(おざき)」と書くのですが、辺が「山」で旁が「立」と「可」を上下に重ねたような字です。
本人曰く、その「」という字は機種依存文字に指定されている事が原因で出ない筈なので、仕方無く「山」辺に「大」+「可」の方の「小崎」を使っていると言うのです。(「
」と「崎」の違いで判り辛いと思いますが。)
彼はWindows Meで、私はWindows2000ですので、その辺の問題は無い筈ですから、変換時の選択の仕方を工夫すれば出る筈だと言った事がありました。(実際、「」という字は「ざき」では出て来なくて「さき」で変換すると出てきます。)
しばらくして、その同僚からメールが届き、「」の字が使えるようになったと、うれしそうに書いてきた事がありました。(その受け取ったメールでは確かに「
」となっていました。)
最近、その同僚とは会社関係の打ち合わせの事や報告事項をメールでやり取りするようになったのですが、つい先日の事、同僚からの伝達事項のメールに返信をしていない事に気がついたので、慌てて内容を書き、送ろうとしました。
するとEdMaxが「機種依存文字が含まれているがそのまま送信しますか?」と聞いてくるのです。私が例の「」という字を使っていた為です。
そこで[OK]を押し、送信まちトレーを確認すると、問題の文字が消されているので、試しに自分当てに送ってみてもその部分は空白になっていました。(アドレス帳から取り出した宛名の部分も消えていました。)
メールで機種依存文字を使わない方が良い事は知っていますが、相手の文中ではそのままの字でちゃんと届いているし、Outlookの時は問題なく送れていましたし、私のWindows2000で相手もWindowsMeなので問題は無い筈だとその時は思いました。
彼から送られてくるものは、そのまま表示されているし返信の際の元文からの引用部分も大丈 夫なのですが、自分が打ち込んだ時だけは編集画面を閉じる時に修正されて、どうしてもそこが空白になってしまうのです。
今でも、自分本来の苗字が打てる事を嬉しそうに文面に書いて来ますので、以前のやり取りの事もあって何とかその字で送信したいと思いました。
「EdMax(フリー版)では、機種依存文字を送る事が出来ないのか?」と思いながらも、早く返事を出さなければと焦りながら頭を抱えてしまいました。
「機種依存文字の警告」の設定は、ONでもOFFでも結果は同じだし、相手はその文字が使えるし、普通に考えれば、「そのまま送信しますか?」と聞かれているのですから、これはあくまでも警告でそのまま送ると相手が読めない可能性があるが、そのままでも良いのかという事なので、[OK]を選択すればそのまま送信する筈だと思っていたのです。
そこで、先ず考えたのが、返信の際に相手の文を引用した部分から「」の字だけコピーして新しい文に貼り付けて、自分当てに送信してみる事でした。
例によって、警告には[OK]と答え、送信待ちトレーから確認すると今度は消えていません。そのまま送信すると、受け取ったメールでも消えていませんでした。(もしかすると裏技?)
早速、遅れていた返事を、何気なく返信して問題は無かったようです。(彼からへのメールは、次回からこの手を使へばとりあえず問題は回避できます。)
このコピー作戦は、他のエディタで書いたものをコピーしても駄目で、あくまでも返信時の引用からだけ上手くいくようです。 |
相手に返信する時の相手の文の引用部分からコピーして自分の文に貼り付けたところ、問題 解決思いましたが、あれこれいじっている内に他の方法を見つけました。
それは、メニューの「設定」→「アカウント設定」→「その他」→「日本語、英語以外の文字コードセット を使用」のチェックボックスをONにし、「文字コード」から「Latin1(iso-8859-1)」を選択し
て、「エンコード」では「Base64」または「Quoted-Printable」を選択する事です。適当にやってみたので良く判りませんが、「」の字を自分で入力してもメールが送れるようになりました。
以下は、この方法で送信した時の結果です。
そんな訳ですから、私の方は問題なく送れる様にはなるのですが、受信する相手によって、まったく読めなかったり、私からのメールの為に設定をしなければならない事が分かりました。
この設定のまま赤の他人にメールを送る事は、勿論、駄目と言う事に落ち着きましたので、EdMax(フリー版)の設定を元に戻しました。
後で調べて分かった事ですが、「Latin1(iso-8859-1)」は古い西ヨーロッパ言語という事だそうです。 |
結局、引用文からコピーするしかないということになりました。もうここまでやったら疲れてきたし、彼にメールを出す度に過去に出したメールから、いちいち引用文を探すのも面倒です。いい加減に諦めて、相手にそのことを告げて普通の「崎」の字を使う事にしました。
とここまで書いたところで、ある考えが2点思い浮かんできましたので、また少し深みにはまって試してみる事にしました。
結果は、どちらも出来ましたので、これで決まりです。
「1.」のコピーをアドレス帳の登録の名前の所に貼り付けて登録してしまえばこっちのもので、相手の名前を連呼する訳ではありませんので、宛先からコピーして文中に張り付けるだけで済みます。
最終手段、決定です。これで義理も立つし、気分も良いというものです。
この機種依存文字が送れないのは、EdMaxの機能ではなく、バグだと思います。送信の際に「機種依存文字をこのまま送信しても良いか」と警告が出ますが、もし機能で送れないのであれば、だまって消す事はなく、「機種依存文字は使用できない文字の為、送信出来ません。」と警告する筈です。
しかし、この機種依存文字、インターネットの世界では、メールでは送ってはいけない規則になっています。 この様な事を意識せずに、メールの配信をする者が通信網に溢れ てしまうと世界共通の統一化された筈の仕組みが意味を失い、無秩 序を生み、利用を困難なものにしてしまう原因にもなりかねないとも 思いました。 EdMaxによって、機種依存文字として警告される文字は、使用しな い事を考えるべきだと思いますし、世界中に繋がっている通信網を利用している一員という事を再確認する必要もあると思います。 HTMLで例えると、文法を極端に無視するサイトが増える事で、イン ターネット全体が、利用し辛くなるようなものだと思います。 正直な所、問題の彼だけにはこの手を使う積りでいますが、社会の ルールは必要にして生まれてくるものですから、守る努力が必要だとも思います。 |
上記までは、EdMax(フリー版)から「機種依存文字」の中の「」という字をいかにして送信するかという内容になりましたが、結論としては、メールの送受信で使ってはいけない文字を使う事は決して好ましい事ではないという事になりました。
では、その使用を認められていない機種依存文字とその他の文字、また、使用しても良い文字とはどのような事なのか調べてみる事になりました。
受け取ったメールが文字化けして読めない理由を幾つかあげてみました。
メールを送信する場合、メールソフトが正しい設定になっているか、メールの内容に半角カナや機種依存文字が含まれ ていないかを確認する必要があるようです。
「機種依存文字」というのは、機種の違いによって表示する事の出来ない文字の事で、「JIS X 0208」 というJIS規格(JIS漢字)の符号表上の空き領域に各メーカーが 独自に定義した文字を「機種依存文字」と呼んでいて、そのJIS漢字で定義されていない 領域に定義された文字を便宜的に機種 依存文字と呼んでいるだけです。
では、実際に機種依存文字にはどんなものがあるのでしょうか。WindowsとMacintoshを比べてみる事にしました。
以下の表は、WindowsとMacintoshの機種依存文字の比較なので、それぞれの機種でどちらかが正常に見えなくなってしまうし、その他の機種ではどちらも正常に見る事が出来なくなるので、画像を張り付けてあります。(表の中に画像を張り付けてありますので、ウィンドウサイズによっては、横スクルロールが発生してしまいます。)
Macintoshの機種依存文字 | Windowsの機種依存文字 |
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これらの文字や記号は、WindowsとMacintoshとでは互換性はなく、表示できなかったり、文字化けして読めなかったりしてしまいます。これは、その他の機種でも同じような事が起こってしまいます。 |
当然の事ですが、機種依存文字はホームページなどのWebページでは、通信の段階でのトラブルはないにしても、実際に表示された文字を見る事が出来ない機種が出てきてしまうので、使う事を避けなければなりません。
文字を扱う規格は、色々あるようですが、メールやネットニュースではどんな文字でも使って良い訳ではなく、正式に規定されている規格 「ISO-2022-JP」 を使うことになっています。(メールでは「Shift-JIS」 や「EUC」などの規格で送ってはいけないのです。)
「ISO-2022-JP」では、「ASCII(半角英数字・半角記号 )」と、「JIS X 0201(半角英数字・半角カナ)の一部(半角英数字)」と、「JIS X 0208(ひらがな・かたかな・漢字・全角記号)」を扱う事が出来るそうです。
「ISO-2022-JP」で送ることができるのは7 ビットJISコードのメールで、「Shift_JIS」や「EUC」のメッセージは保証されず、第8ビットを使用するこれらのコードでメッセージを送信すると、第8ビットが削除されて文字化けを起こす事があり、そのため日本語を 7bit で表現できる「ISO-2022-JP」が生まれ、メールやネットニュースでは「ISO-2022-JP」を使うことになっているという事です。メールで「Shift_JIS」や「EUC」を送ってはいけないそうです。
また、半角カナも同様のトラブルを起こす可能性が高く、インターネッ トでは使うべきではないようです。(半角カナとは、「JIS X 0201」の右半面にあるカタカナ文字だそうです。)
「Shift_JIS」、「EUC-JP」では、半角カナを使っても構い ませんが、「ISO-2022-JP」では使う事が出来ないという事になっているようです。「ISO-2022-JP」は「JIS X 0201」の右半面(半角カナ)は扱えないので、メールやネットニュースで半角カナを使ってはいけないと言われるのだそうです。
日本には日本工業規格(JIS)という工業の基礎となる規格があって、JIS にはコ ンピュータを使って日本語を情報交換するためのコードを定めた「 JIS X 0208 (第1水準と 第2水準の漢字と非漢字)」という規格があるようです。 この規格は、日本語の文章をコンピュータ上で扱う時の基本になっていて、「JIS X 0208」 で規定されている文字は、全てのコンピューターで読む事が出来るという事らしいのです。
「JIS X 0208」はいわゆるJISの漢字コード(ひらがな・かたかな・漢字・全角記号)の事です。
どんな法律でも、規格でも、約束事や規則というものは、往々にしてややこしいものです。
上記の内容を調べるのは結構しんどいものがありました。何がしんどいかというと私には元々知識がないものですから、何がなにやらチンプンカンプンだからです。はっきり言ってよく理解できていない部分がかなりありますが、おおよその外郭のようなものは何となくですが見えてきたような気がしましたので、この先も少しずつ勉強をしていきたいと思います。
いつもの事ではありますが、調べるにあたっては、あちこちのサイトを回りながら拾い出したものをまとめていますので、元々は、人様が時間をかけて研究したものもあると思います。内容も難しかったので、どこかぎこちない表現も多くなっていると思いますがご勘弁を。 |
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