HONDA DREAM CB750

CB750プロトタイプ.モーターショーで公開されたタイプとは違い,タンク側面はメッキでエンブレムもウイングマークがついている.このバイクの車体番号は1000035で,当時試作されたうちの1台と思われる.アメリカで発見さた. CB750K1.1970年から本格的に量産されたタイプで,サイドカバーやシートの形状などが改良された.一方,重低音で人気のHM300マフラーや小さなテールライトレンズなど共通部品も多い.1972年に登場するK2でさらに精錬されていく.

 DREAM CB750がはじめて一般に公開されたのは,1968年の東京モーターショーのことです.4サイクル4気筒でしかも排気量は750,当時としてはとんでもないエンジンを搭載したマシンでした.「ナナハン」ということばもこのバイクから生まれたのです.
 ではこのバイクが初めて公開された当時,世間にはいったいどのように受けとめられていたのでしょうか?昭和43年12月号の「オートバイ」誌は東京モーターショーの特集記事を組んでいます.それによると,モーターショーではCB750の詳しいスペックについては発表されなかったようで,実際の排気量や馬力,ミッションなどを推測する記事がいろいろ書かれています.また,いまではディスクブレーキなんて当たり前ですが,「新幹線や四輪スポーツ車に採用されているものだが,この750に装着されることを誰が想像し得たであろうか」などとコメントされています.さぞインパクトが強かったのでしょう.
 当時このバイクはトライアンフやノートンなどのヨーロッパ車に対抗するためのホンダの切り札として主に輸出を想定して開発され,1969年に販売が開始されました.排気量736cc,最高出力67馬力,車体重量218kgといった堂々たるスペックは多くのライダーの憧れの的となり,国内外で空前の大反響を呼び起こしました.この最初のタイプが「K0]と呼ばれています.翌1970年,オイルタンクやシートの形状などに改良が加えられたK1が発売され,その後1977年の最終型K7まで続く超ロングセラーとなったのでした.


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