肝炎ウイルスマ−カ−で何がわかるか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成20年11月1日更新

臨　床　的　意　義。陽　性 の 時 に は。
A型肝炎
IgM型HA抗体 最近A型肝炎ウイルスに感染。A型急性肝炎の初期。
IgG型HA抗体 過去にA型肝炎になった。予防抗体があり、ワクチン不要。
B型肝炎
HBs抗原 B型肝炎ウイルスに感染している。
HBs抗体 過去にB型肝炎ウイルスに感染またはワクチン接種。防御抗体。
HBc抗体　　　　　低抗体価 過去のB型肝炎ウイルス感染（多くの場合HBs抗体陽性）
HBc抗体　　　　　高抗体価 B型肝炎ウイルスの感染状態（殆どの場合HBs抗原陽性）
IgM-HBc抗体　　低抗体価 B型急性肝炎とその数ヶ月、またはB型慢性肝炎の増悪期とその直後。
IgM-HBc抗体　　高抗体価 B型急性肝炎時。
HBe抗原 血液中にB型肝炎ウイルスが多く、感染力が強い。
HBe抗体 血液中にB型肝炎ウイルスが少なく、感染性が弱い。
HBV-DNAポリメラ−ゼ 血液中のB型肝炎ウイルス量を示す。
HBV-DNA 血液中のB型肝炎ウイルス量を示す。TMA法とアンプリコア法がある。
C型肝炎
HCV抗体　第3世代 C型肝炎ウイルスに感染している。
　HCV抗体、HCV-RNA,GPTと病態
HCV抗体 HCV-RNA GPT 病　　　　　　　　態
− − 正常 健常
− ＋ 正常 潜伏期
− ＋ 異常 C型急性肝炎初期
＋（低力値） ＋ 異常 C型急性肝炎（極期〜遷延期）
＋（高力値） ＋ 異常 C型慢性肝炎
＋（高力値） ＋ 正常 無症候性キャリア
＋（高力値） − 正常 急性肝炎治癒期、インタ−フェロン後治癒
＋（低力値） − 正常 既感染
HCV-RNA定性 C型肝炎ウイルスがいるかどうかを調べる
HCV-RNA定量 C型肝炎ウイルスの量を調べる。
　PCR法（アンプリコア法など）---微量のウイルスも検出。　
　分岐DNAプロ−ブ法---ウイルスノ量の把握の精度が高い。
平成20年には、TaqMan　PCR法が登場し、測定範囲が広く、アンプリコア法よりも高感度に検出できるようになり、現在はこの方法が実施されている。
HCVウイルスの型を調べる ジェノタイプ---ウイルス自体の遺伝子を調べる。
セロタイプ（1　、2　の2種類）----ウイルスに対して体内で作られる抗体を調べる。
　　セロタイプ1は日本人に多く（約70％）、インタ−フェロン治療が効きにくい。

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