■小説『空色勾玉』 荻原規子 徳間書店 『空色勾玉』() 『白鳥異伝』(1996/7/31)\2500 『薄紅天女』(1996/8/31)\2200 上記が俗に言う勾玉三部作。 古代の日本を舞台にした、和風ファンタジーシリーズです。 これを最初に読んだのは中学生の頃だったので、 かなり少女漫画のつぼを理解したころですのでね…。やばかったです。 特に白鳥異伝が好きです。こんな話が書けたら、どんなに幸せでしょうか。 脳内麻薬噴出しまくりですよ、後半とか。うちの三部作のカバーはすでにボロボロ。 好きなキャラは小具那です。 ああいうひたむきな人というのは、正反対なのであこがれるのでしょうか。 白鳥異伝の好きな要素…1.幼馴染ネタ 2.小具那のキャラ 3.自分の能力に振り回される主人公 でも一番好きなくだりは、遠子ちゃんが小具那と船の上で再会してから、 再び会うまでのあたりでしょうか。 ■ミュージカル『空色勾玉』 おいらが見に行ったのは、11日と13日の夜の部です。 11日は前売りで見に行き、感動のあまりもう一度 13日に当日券で見に行きました。 レポートなどは独り言日記を元に編集しました。 ◇11日レポート 劇団ひまわりの『空色勾玉』を見てきました。 妹の九天と一緒に行ったわけですが、 方向音痴のおいらが渋谷から歩いていくのは無謀でした。 田舎から出てきたばっかりの出稼ぎです、って雰囲気のつぶやきシロー似の タクシー運転手を捕まえて、無事周辺に到着! あとでネットで調べたら、周囲にはネット上のファンの方々がたくさんいたみたいです。 おいらはネット引きこもりなので全然知らなかったヨ! 原作大好きなので、期待大!だけど心配もいっぱい。 原作のよさはどこまで表現されてるのかとか。 んで見終わって。はぁああ、マジやべえ。かなり良かった! まだまだ洗練されてないけど、パワーがあった。 ストーリーが長すぎるので、もっと削った方が良いよ。キャラクターも多すぎる。 でもでも、演じてる役者さん達にエネルギーがあって、 そのことが荻原さんのデビュー作としての、まだまだ洗練されていない、 でもパワーあふれる空色勾玉らしさにリンクしてたと思いました。 まずは照日王と鳥彦。何もかもイメージどおり!素敵すぎる! 照日の鋭さ凛々しさ激しさが、演技の中に丁寧に表現されてた。役者さんナイス! 鳥彦の子は、このコ早死にするんじゃないか?ってくらいよかった。 早死にしそう、ってのは、おいらの最上級のほめ言葉ですよ。神がかってました。 すげえ優しい目をしてるのですよ。んでも、見終わって何時間か経ってもぬけないのは 狭也の歌声だったりする。狭也の子は、ホントに美少女。美化120%って感じ。 稚羽矢と月代王はおいらのイメージとはかなり違うんだけど、 おいらのイメージはあんまり現実離れしてるので、これはしょうがない。 稚羽矢役入野君の演技には泣かされたしね(TーT) 特にクライマックスはめちゃくちゃかっこえがった〜! 月代王は、せめて髪にストパーかけて、顔を白く塗ってくれ。生命力強すぎだと思た。 伊吹王歌上手し!開津王もよかった。科戸王は原作よりもさわやかでかっこよいくらいだった。 クロ兄クロ弟はマジで可愛かったし。べた褒めですか?すんません。嬉しかったのでつい。 出演者の人に会ってみたい気もしたけど、なんか怖いのでさっさと帰ってきました。 ◇13日レポート 張り切りすぎて、昼の部が終ったばかり、という時間帯についてしまいました。 チケット売っているのかわからず、とりあえずシアター代官山の 外の椅子に座っていたのですが、関係者さんに怪しまれているような気がして(被害妄想) 思い切って中へ!無事前売り整理番号1番をGET! そのあと近くの喫茶店で、ジョセフィン・テイ『時の娘』を読みつつ待つことに。 なんとなく荻原繋がりな気がして、持っていったのです。 人形焼みたいなホットケーキを売ってる店だったのですが、 隣の席に、今作の脚本書いたらしきお方がいる…! なんだかドキドキしましたですよ。 んで、無事真ん中辺りの席をGET!見ました。 もう一度見せて…! やっぱイイ!おもしろすぎる! 原作よりおもしろい気がしてきた。 今日は月代王がかっこよすぎた!←11日と言ってることが違うヨ… おいらの脳内イメージよりかっこええ…。 原作で月代ファンのおいらは、月代にだけ余計に洗脳がきつかったんだと思う。 なんかね、輝の御子オーラが出てんの!若杉の精みたいだった!(まんま) かがいの、狭也と踊るシーンもかっこよすぎだし、 照日との掛け合いもおステキ。笛もイイ!ただのファンに成り下がりました! 舞台後、一人で行ってたおいらは誰にも話しかけられずに帰ってきました。 人見知りって損だ!月代役の矢崎君とかいたのに、 普通にイケメンなんだもの!ムリムリ。 もう一回見たいよー。エーンエーン(;;)。 千秋楽の昼の部は都合がつけられず、見にいけませんでした…。 切ない。 ◇さらに感想 ほんとうに奇跡のような出来事ですよ。なにかの作品を好きになって、 それを誰かが映画化・アニメ化・舞台化・漫画化・小説化などしたとして、 満足できるものがどれだけあった? しかも、空色勾玉はまちがいなくおいらがいれこんだ作品ベスト5に入ります。 それだけ目が厳しくなってます。でもこのミュージカルの方々は すばらしい情熱、こだわり、努力、才能で、すごいもの作ってくれた! 好きだけでは作れない、本当に感動できる作品です。 CDも、ありえない努力によって、ミュージカルをCDに入れただけではない、 独立した作品になってます。はぁああ。ため息でちゃうね。 ◇狭也 正直、原作の狭也は気が強すぎてあまり好きではないタイプのキャラだったんです。 それに一人称に近い児童文学だから、狭也を客観的に感じる事が出来なかった。 輝の御子たちの綺羅々しさ、闇の王たちの凛々しさで、 悩み、迷い、わがままを言う狭也の幼さばかりが目に付いたわけです。 美少女であるという設定だって、稚羽矢のせいであんまり実感できなかったし。 でも石川由依ちゃんの演じる狭也を見て、狭也はこういう子だったのかと ようやくわかったのですよ。 さらさらの髪、細い腰のたおやかな振る舞いの美少女で、悩み、苦しみ、一生懸命で、 嫌なものを避けるだけから、自分の進むべき道を選ぶまでに成長していく姿を 感じることができました。 ◇稚羽矢 ファンの方に怒られるかもしれないけど、 入野君は凛々しい少年だけど美少年じゃありません。 気持ち悪いほど美しい稚羽矢を、誰がやっても稚羽矢じゃない!と 思うのは必至だったと思います。 稚羽矢というのは本当に複雑なキャラで、何も知らなくて人間味がなくて、 それが段々人間味を帯びて無知が天然ボケになっていく、 というのが魅力のキャラなのです。 過剰なほどのサービスキャラであったとも思います。 入野君はそんな雑多な要素の中から、自分の強みを生かせる、 稚羽矢のかっこいい部分を抜き出して演じきってくれたな、と思います。 はじめは物静かで無邪気ででもどこか人間とは違う輝の御子であり、 人々の苦しみを感じて、人の心を理解していく…。 変若の苦しみや、狭也を失った悲しみや、絶対なんとかするという強固な意志や。 狭也の亡骸を抱きしめて崩れ落ちるシーンは、何度見ても泣いてしまいます。 狭也と稚羽矢の踊りは無邪気で熱っぽく、見てるほうはドキドキしてました。 入野君バージョンの稚羽矢、魅せてもらった! ■CD『空ノ色』 zabadakの空色勾玉ミュージカルのCD『空ノ色』が届きました!(11月8日) 間違えて2枚買ってしまいました!あちゃー。 でもOK。すごい。保存用があってもいいかもしれない。 切なさが倍速化していきますよどうしよう。すばらしい出来です。 内田君参加できてほんと良かったですね…! 稽古場レポートを読んでいて、ほんと内田君のファンになってしまいました(笑 彼の月代も見たい…! CD一曲目の表題曲空ノ色の内田君・金澤さんバージョンがカッコイイ! 一回目聞いたときは涙出ました。 ナーナナ(波紋)はすっごい!気持ち良い名曲。 あと、耳に残って離れなかった由依ちゃんの歌声を思う存分聞いて、 ますます離れない!私はだれも殺したくな〜い♪ 入野君のソロもう少し聞きたかった…! ■感想本『空ノ色』 末森咲夜さんという方が主催したミュージカルの 感想本に参加させてもらえました。ありがたい。 この本を読んでて気付いたけど、ほんと通いつめたくなる舞台だったのです。 『昴』のボレロや、ガラ仮面のマヤちゃんの舞台みたいな。 おいらも二回行きました。二回目は当日券で。三回目も都合つけていけばよかった。 もう一度見たい。もう一度見たい