カメラワークについて
 アニメーションの映像を組み立てる時、通常の演出の方法として、実写映像を撮るときのカメラワークを手本にします。映像を効果的に見せるために生まれたカメラワークですから、演出を行う上での重要ポイントと言えます。

 これらの演出は動画、背景を作成する前に大体決めておき、撮影時に背景を引いたりズームしたりすることで表現します。つまり、演出以降のカメラを使った実際の撮影作業はAnimeStudioIIでの作業となります。

 では実際どのようなカメラワークがあるのか紹介して行きましょう。AnimeStudioIIでどのように撮影するかについてはマニュアルに詳しく載っていますのでそちらを御覧ください。説明の最後にページ番号を記載しておきます。

フィックス
もっとも基本的なカメラを固定した状態で撮影する方法です。

 

トラックアップ/バック
これは言ってみればズームです。カメラが被写体に寄っていきます。

 

パン(PAN)
カメラの位置は固定した状態で、首だけ振る動作。上・下.左・右・斜めのバリエーションがある。

 

付けパン
移動するキャラクタを追いかける形で行うパン。

 

フォロー
付けパンとは逆に、移動するキャラクタをカメラを一緒に動かしながら撮影する。

 

ブック(Book)
キャラクタの前に配置する背景。密着マルチや、マルチプレーンに使用。

 

マルチプレーン
立体的に背景とセルを配置する事で、フォーカス(ピントのボケ)を再現する事が出来ます。

 

スライディングセル
船や飛行機など、動いている時も見た目に形の変わらないものは単純に横に移動させるだけで動きを表現できます。

 

以上、ここで説明したのは、従来の撮影方に沿った見せ方です。デジタルならではの演出技術はこれからまだ色々と出てくるでしょうから、それを各自工夫すると面白いと思います。