ムクイは進路を右にとった。

「ふぅ〜。」 

 なんとかムクイはプロトデビルンの放ったエネルギー波を避けた。しかし、エネルギー波に気を取られていたムクイは敵の戦闘機に後ろをとられてしまった。性能面では統合軍の主力戦闘機であるVF−11Cよりもバロータ軍が使用している戦闘機の方が勝っている。しかも、特別仕様の機体である。

「G3,背後につけられてるぞ。」

(くっ・・・)

 後ろの戦闘機からムクイ機に向かってビームが放たれた。

(あれはスピリチア吸収ビーム・・・)

 バロータ軍の使用する戦闘機にはスピリチア吸収装置が搭載されている。スピリチアとはいわゆる人間の精神エネルギーであり、これを失うと生ける屍となってしまう。最近になり治療法が確立されつつあるのだが命を落とす危険は決して低くないのだ。 

「当たるかよっ、そんなもん!」

 ムクイはバルキリーの機首を起こしてバトロイドに変形させそのまま急降下した。スピリチア吸収ビームもバトロイドの追いかける。

「うわぁ・・・・。」

 ムクイは敵にスピリチアを奪われてしまった。

ENDING 1

 もう一度ボンバー