氷点下20℃以下の都市名寄市

しばれる都市、名寄市。
左のグラフでおわかりのように、寒いと思われている札幌に比べてもまだまだ温度の低い名寄市です。今年はー31.5℃まで下がりました。
この名寄市に6年間通い続けています。
この寒さの中どんな服装で外に出るかと言いますと、下着1枚・アンダーウェアー1枚・スキーヤッケ、と3枚しか着ていません。これでもスキー中は汗ばむくらいですが、リフトに乗ると手・足の先が冷えます。このとき気温が低いのだ!と気がつきます。
さて、市民はこの寒さと・雪を取り込むため工夫をしていますが、屋根の雪下ろし(北海道では「雪投げ」と言います)投げた雪の片づけに大汗をかきます。
歩くスキー・ゲレンデスキー・スノーボード・カーリング・雪像造り・アイスキャンドルづくり・雪祭り・・・いろいろ工夫をして楽しんでいます。
数は少ないですが夜のネオン街も結構にぎわっています。
さて、温度がー10℃になると、雪の中を歩くときキュ・キュと音をたて、鼻毛が凍ってバリバリする感じが伝わります。さらに下がると、雪の結晶は、小さな六角形となり、そのまま積もっているので、これに太陽光が当たると、きらきらと輝き始めます。
さらに、空気中にある水分は凍って遊泳し始めます。これがダイヤモンドダストです。これも日光を受けて七色に輝きます。地上・空気中・全部が輝きだすと、スキー場は、まさに宝石箱の中に入っている様になります。
ダイヤモンドダストが多い朝は、これに太陽光線が当たってサンピラー(太陽柱)が現れます。1年に数度しか現れませんので、幻の現象です。私も一度見ましたが、その中を滑ると、サンピラーは色を変えながらどんどんと逃げていく感じでした。
樹木の中の樹液が凍って容積を増し、木が縦に裂けることがあり、それが「凍裂」です。この現象が起きるときは大きな音が出るそうですが、私はまだ聞いたことがありません。
雪はさらさらのため、雪だるまや雪合戦は出来ません。
今年は2/2〜3日にかけて暴風雪が暴れまくりました。空から降ってくる雪、積もった雪が吹き上がる「地吹雪」で一寸先も見えない状態になりました。雪が下から降るということを実感しました。

スキー場から見た名寄盆地。 煙の見えるあたりから右が名
寄市街。名寄市は平成12年、開拓100年を迎えました。
旭川から76km、JR名寄駅前の広場.。昨年3月のダイヤ改正で
宗谷本線に特急が走りました。札幌から最速特急で2時間15分
です。
しばれる・・・・・・ツララの暖簾
名寄市は昭和31年、市制施行されました。
名寄市の人口は27,578人(平成12年 10月国勢調査)
冬の楽しみ雪祭り。「北の天文字焼き」
縦 220m 横 150mの天の字を描く。ここでは薪ではなく270個の
ドラム缶に布を入れて、油をかけて燃やします。点火人は270名
夏・冬練習が出来るジャンプ台があります。あの原田選手はこ
こで練習を積んで今の成果を上げました。一昨年のジャンプ大
会を終えて帰る原田選手。  (写真提供 名寄市・今さん)
冬は歩くスキーもブームです。「健康の森」があり、野鳥観察をし
ながらのスキーも楽しいでしょう。名寄市の鳥はアカゲラ、市の花
はエンレイソウです。  (写真提供 名寄市・今さん)
冬の体育の授業はスキーです。(小学校から高校まで)
小学校では子どもはバスで、荷物はトラックで。
先生を先頭にスキー授業です。写真は小4ですが、小1の可愛い
児童が、私たちより上手に滑っています。
ピヤシリ山を見ながら滑る気分は最高。休日には雪上車で
山頂までドライブ出来ます。素晴らしい樹氷が見られます。
スキー授業が終わればスキー場はがらがらで、ゲレンデは独占。
広いスキー場は我々だけという時もあります。
カクテル光線に映えるナイター。勤務を終えた市民が続々やっ
て来ます
雪が軽いので回ればご覧の様に雪煙がたちます。スピードを上
げて急ストップをかければ、3m程の雪煙が上がります
私の見たサンピラー この柱をめがけて滑った時の感激は、
いまだに忘れることが出来ません。
見事なサンピラー サンピラーの見られるのは日本の中で、名寄
市のみです。  (写真提供 名寄市・三富さん)
名寄で素敵な方とお会いしました。
加藤さん(70歳)スキー学校の校長として毎日、スキーの指導に
当たられる。滑走スタイルは流れるように美しい。
山本さん(80歳)歩くスキーの大ベテラン。帯広の60kmスキーマ
ラソンにまもなく参加。昨年のハワイマラソン80歳代クラスで、
世界一に。この元気にあやかりたいもの。

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