一言 その2


   「どうしたんだい? 誰か探しているのかい? 姫君」

   「譲君を探しているんだけど、見つからないの」

   「オレ以外の男を探しているのには不満はあるけれど、姫君の願いならオレが叶えるよ」

   「え、でも屋敷中どこにもいなかったのよ?」

   「まぁ、オレにまかしておきなって」

   ヒノエは望美とともに台盤所に向かい、今まさに白いご飯が炊きあがろうとしている

  釜の前へやってきた。

   すぅっと大きく息を吸う。

   「飯がこげてるぞ!」

   そう一言叫んだ後、譲は急いで飛んできたのだった。

   「さすがヒノエ君!」 

                                  終


食事担当の譲君ですから(笑)
でも、火を使っている時に離れちゃいけませんね〜。