本来の姿?


    ヒノエの正体が熊野別当だったとわかった後のこと。

   「おはようございます、神子姫様」

   「お、おはようございます」

   「本日は熊野古道を通り、次の目的の場所へと向かいます。ご用意ください」

   「あの……、ヒノエ君……だよね?」

   「そうですが、何か?」

   「いつもと全然雰囲気違うな〜、なんて……」

   「今までは借りの姿だったのです。これが本来の姿です」

   「……甘い言葉を言ってくれないヒノエ君なんてヒノエ君じゃない」

 

                                   終


    甘い言葉をささやいてこそヒノエ君だ!(笑)