「望美さん、あなたに大事な話があります。こちらに来てもらえますか?」
神妙な顔つきの弁慶が望美を別室に誘う。 戸惑いながらも、望美は弁慶の後をついていく。
その時、連れ添って別室に入っていく2人をヒノエの目が捕らえた。
(あの2人、まさか)
一瞬、仲を疑う思いがわき起こる。 しかし、そんなはずがないと、疑問を振り払うかのように頭を振る。 それでも気になって仕方がないヒノエはこっそりと中の様子をうかがった。
「雷が鳴るとヒノエは震えて僕の布団に潜り込んできました。 そうしてそんな夜は厠に行けず、僕の布団におねしょをして……」
ヒノエは思いっきり戸を開け放って乗り込んだ。
「弁慶、てめぇ、望美に何話してやがる!」
終
ヒノエ君の過去話は大事な話ですよ(笑) きっと小さい頃のヒノエ君は弁慶さんの後をくっついていたんじゃないかな〜。