非対称鏡像力駆動型静電発電機

第二十八版: 2023年04月21日:昨年後半から今年にかけていろいろな動きがありました。
中国から高額な俸給と研究費で2回も招聘されましたが、昨今の情勢にかんがみてお断りいたしました。
NEDOの環境問題担当の主査の方よりNEDOの公募に応募するように要請されました。
しかし、現在、静電発電研究所は株式会社ではないので応募資格がありませんでした。
JAXAのチャレンジテーマに応募しましたが、開発体制が不明確のため採用されませんでした。
ある方の主導である会社のOBと現役の混成チームで自主的に該静電発電機の改良型を試作し、製品化に向けて貴重なデータ
を得ることができました。その結果、この4月から同社の正規の研究テーマになりました。

そのため、新規な情報は、同社の同意がないと公開できないため、このHPはしばらく現状で凍結します。
なお、下記の説明で、実験条件等の詳しい説明は省略いたしましたが、必要な方は、関連の論文・特許を参照してください。

目次
1:非対称鏡像力
2:非対称鏡像力駆動型静電発電原理
3:非対称鏡像力駆動型静電発電第一実験機
4:第一実験機の問題点と第二実験機の仕様
5:高出力化方法
6:応用機器と今後の予定
  付記、新型静電発電機の特徴
     新型静電発電機の応用分野
論文・本一覧
     特許一覧

1:非対称鏡像力

地球の温暖化と、環境問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない発電方法がいろいろと実施されている。例えば、原子力発電、太陽光発電、風力発電等である。
しかしながら、これらは、安全性、安定性、コスト、及び耐久性、並びに小型化等の観点で難がある。

他方、静電発電機は、製造、使用、及び廃棄を通じて危険性はなく、又、天候、発電時刻に左右されず、発電量は常時安定である。
更に、小型化も容易なため、蓄電器や送電線も不要である。更に、エネルギーの補給やメンテナンスも略不要であり、
長い(約100年)寿命を有し、低コストでできる電源である。

 かかる静電発電機は、低電位の電荷注入電極(以下注入電極という)で、電荷を電荷搬送体に注入し、電界においてこれに作用する静電力に逆らって、該電荷搬送体を高電位の電荷回収電極(以下回収電極という)まで搬送し持ち上げ、そこで、搬送した電荷を回収するものである。
ただし、バンデグラーフの静電発電機では、電荷搬送体を静電力に逆らって搬送するために機械力(電気モータ)を使用しており、該電気モータで消費される電力が、生成される電力よりも大きいため、高電位(100万ボルト)発生装置ではあるが発電機とは言えない。
これに対して、近年筆者により発見された非対称鏡像力を利用して電荷搬送体を低電位から高電位まで引き上げる駆動力とする静電発電方法がある。
以下これを簡単に説明する。

図1に示すように、点電荷1が、接地された導電性の平板2から距離rにあるとき、該点電荷1には、下記(1)式で計算される鏡像力が働く。
   

(1) 

尚、電荷は、点電荷または球状帯電体として説明されるが、非球状の帯電体でも同様に鏡像力が発生する。
ここで、帯電体の形状が対称形であれば、該帯電体の向きが反転しても、電荷に作用する鏡像力の強度は変わらないが、非対称形状の場合は、その向きが反転したとき、その強度は大きく変わることがシミュレーションと実験により確認されている。
以下、この現象を非対称鏡像力と呼ぶ。

図1、鏡像力

例えば、図2に示した横置き樋型の電荷搬送体4の帯電量が1μCで、接地された導体板2との距離が1.0mmのとき、開口部を接地導体板2に向けたときは、該搬送体4に作用する鏡像力は32.4Nで、逆に底面を接地導体板2に向けたときは69.0Nになることが二次元差分法のシミュレーションで明らかになった。

図2、非対称鏡像力

2:非対称鏡像力駆動型静電発電原理

この非対称鏡像力を電荷搬送体の駆動力とする静電発電機の基本構造を図3に示す。 但し、実際の装置には、そこに、回収電極コンデンサー6、電荷を注入する導電性端子7と、電荷を回収する導電性端子8が加わるが、以下、簡略化のため、主に主要部品のみについて説明する。

図3. 非対称鏡像力を電荷搬送体の駆動力とする静電発電機の基本構造

電荷搬送体4が、図3の左から、上下一対の充電電極(例えばエレクトレット)3の間に入り、図3に示される位置に来たとき、電荷搬送体4の上下側板42と、上下一対の充電エレクトレット3間に、夫々空気コンデンサーが形成される。
この時、電荷注入端子7により電荷搬送体4が接地されると、該空気コンデンサーへの充電電荷が、大地より電荷搬送体4に注入される。
その後、帯電された電荷搬送体4は、さらに右方向に進み、上下一対の回収電極5の中に入るそして、上下一対の回収電極5内に設けられ、電荷搬送体4と当接する電荷回収端子8により、該回収電極5と電荷搬送体4は電気的に連結され、ファラデイーゲージの原理で、帯電電荷は回収電極5を通って、回収電極コンデンサー6に蓄積される。
そして、帯電電荷は、さらに図示しない回路を通じて外部負荷に流れる。
充電エレクトレット3が負帯電の場合、電荷搬送体4は正帯電される。その結果、充電エレクトレット3と回収電極5の間を、右に進む電荷搬送体4には、充電エレクトレット3と回収電極5間に形成された電界により左向きに静電力が働く、以下この力を後退電界力と言う。
加えて充電エレクトレット3の背面電極により、やはり左向きに鏡像力が働く。以下この力を後退鏡像力と言う。同時に、回収電極5により右向きの鏡像力も働く。
以下この力を前進鏡像力と言う。
ここで、電荷搬送体4が非対称である場合、充電エレクトレット3を出た直後は、左向き(負)の後退電界力と後退鏡像力の合力が強いが、回収電極5に接近すると右向き(正)の前進鏡像力の方が強くなる。
次に示す第一実験機の電荷搬送体4に作用する静電力を二次元差分法でシミュレーションした結果を図4に示す。

図4. 帯電し充電電極から回収電極に移動する電荷搬送体に働く静電力。

図中、赤線は、電界のない場合の静電力、すなわち鏡像力を示し、青線は、鏡像力と電界力を含む静電力を示し、灰色線は、静電力と鏡像力の差、すなわち電界力を示す。
横軸は、電荷搬送体の右端から、充電電極の左端までの距離を示す。
すなわち、電荷搬送体4が、充電電極3内で、充電され、回収電極5内でその電荷を回収されるまでシミュレーションした。
このグラフから、電荷搬送体4に作用する鏡像力は、充電電極内では右向き(正)であるが、充電電極を出ると左向き(負)に反転し、10mm進むと、また右向き(正)に再反転し、回収電極に近づくにつれてどんどん強くなり、回収電極に入ると弱くなることがわかる。
一方、電界力(負)は、充電電極と回収電極の間で、ほぼ一定であることがわかる。
この結果、両者の合力である静電力は、最初-2mNまで下がるが、途中から反転し倍の4mNに達する。この結果、電荷搬送体4は、充電エレクトレット3から回収電極5に到達することができる。
この時、回収電極内に到達した電荷搬送体には 62.73μJの運動エネルギーが残されている。このうち半分を電荷搬送体を駆動する機械的エネルギーとして使用し、
半分を搬送した電荷のポテンシャルを上げるために使用すると仮定すると、充電電圧+7.0kVでの充電電荷量は、-14.8nCなので、低電位(0V)から搬送してきた電子をより高い電位(-2200V)に引き上げることができる。

3:非対称鏡像力駆動型静電発電実験機

実際に、該原理に基づいて非対称鏡像力駆動型の静電発電実験機(以下第一実験機と呼ぶ)を試作し、発電を行った。
該実験装置で、まず、エレクトレットではない充電電極を使用して、非対称鏡像力駆動型の静電発電機の実験を行った。
第一実験機の立面図を、図5に、平面図を図6に、主要部の写真を図7に示す。

図5. 第一実験機立面図。

図6. 第一実験機平面図。

図7. 第一実験機主要部写真。

図中、参照番号4は樋型電荷搬送体、同3は充電電極(エレクトレット)、同5は回収電極、同9は非対称鏡像力を強める加速電極であって、接地されている。
参照番号11は電荷搬送体を保持する電荷搬送体円板で、参照番号12はステンレス製の回転軸(支柱)である。注入用端子、及び回収用端子は省略した。
参照番号13は、電荷搬送体の保持円板11のセンターに固定され、固定回転軸12の周りを回転する高性能のボールベアリングである。

実験では、充電電極3に対し、高電圧を印加して、エアースプレイで電荷搬送体4を3〜30秒間反時計方向に強制回転させた。充電電極通過時に、電荷を充電された
電荷搬送体は、接地された加速電極間を抜けて、回収電極に至りそこで搬送電荷を放出する。この時、電荷搬送体に加わる静電力が、電荷搬送体に加わる
空気抵抗力+機械的摩擦力よりも大きければ、電荷搬送体円板11は回転を続け、充電電極3で充電された電荷は回収電極5で回収され続け、その結果、回収コンデンサー6の表面電位は勢いよく上昇続ける。すなわち、発電が継続される。

充電電極3に印加する電圧を、-3.0kVから-0.5kVずつ上げたところ、-5.0kVまでは強制回転から連続回転に移らず、数十秒後に止まってしまったが、-5.5kVでは、滑らかに回転続け、
回収コンデンサー6の電位も上昇した。この時、回収コンデンサー6を3回アースしたが、そのたびに、その電位は0Vからプラス方向に上昇した。この動画は次で見られる。
https://www.youtube.com/watch?v=v_nx9pVKLsc

この時のアース後の回収電極コンデンサーの表面電位の変化を図8に示す。コンデンサーの電気容量は1100pFなので、電位の立ち上がり勾配から電流を算出し、100rpm時の充電電荷量を算出すると、-2.6nCになった。
同一条件でのシミュレーション結果は、-5.2nCであるのでその半分ではあるが、ともあれ発電には成功した。
この結果は、非対称鏡像力を電荷搬送体の駆動力とする新しい発電方法が正しいことを証明するものである。

図8. 回収コンデンサー接地後時間と表面電位

 
4:第一実験機の問題点と第二実験機の仕様

しかしながら、電荷搬送体へ静電誘導で電荷を充電するために電力を消費する充電電極を使用しては、産業的には無意味である。
充電は、電力を消費しないエレクトレットで行わなければならない。
そこで、-5.5kV印加した充電電極を、表面電位-5.5kVのエレクトレットと置き換えようとして、-5.5kVのエレクトレットの作製に入ったが、予想外なことに、1年半かかってもできなかった。
大面積の高電位のエレクトレットはできるのだが、幅を5mmに縮めると電位が下がってしまった。
エレクトレットの専門メーカーにも依頼したのだが、-3.5kVが限度であった。
充電電圧を-3.5kVにして、充電電圧-5.5kVと同じ電荷量を電荷搬送体に充電するためには、充電時空気コンデンサーを形成する充電電極3と電荷搬送体4の側板42間のギャップ(以下充電ギャップと呼ぶ)を半分にすればよい。
現状、充電電極の間隔は20mmあり、その間を走行する電荷搬送体の幅は5mmである。ゆえに、充電ギャップは7.5mmもある。簡単に、半分の3.75mmにできそうだが、実はできない。
この点が、第一実験機の問題点である。
なお、実機の充電電荷量が、シミュレーションの半分しかないのも問題であるが、電荷注入率、電荷回収率が100%ではなく、70%程度だったのがその原因だったと思われる。充電・回収端子の改良で改善する予定である。
充電ギャップを7.5mm以下にできないのは、該手作りの第一実験機では、縦長60mmの電荷搬送体を、上部の電荷搬送体円板に吊り下げていて、そのため、電荷搬送体円板の回転が高速になると、遠心力で、電荷搬送体の下端が外に広がり、充電電極に接近し、その間に放電が発生するためである。
前記した実験動画でも、高速回転時に放電音が聞こえている。
そこで、現在試作中の第二実験機(試作一号機)においては、図9,図10に示すように、電荷搬送体4を横置きとした電荷搬送体円板11を、充電3・回収5電極を有する、上下固定電極板14,15で挟む構成に変えた。
その結果充電ギャップは、7.5mmから1.0mmに縮めることができた。
なお、接地加速電極の効果はシミュレーションであまり確認できなかったので、外した。

図9、樋型電荷搬送体を横置き放射状に配置した電荷搬送体円板。
図10、横置き電荷搬送体円板を上下で挟む固定電極円板

該実験機において、充電電極に、-3.5kVを印加した時、電荷搬送体円板が、継続的に回転続け、回収電極5のコンデンサー6の電位が上がっていく、すなわち、発電が継続することを確認後、-3.5kVのエレクトレットを接地した充電電極に張り付けて同様に発電が継続することを長期にわたって確認する予定である。
 その一環として、上記では言及しなかったが、第二実験機の電極配置が最適か否か確認する必要がある。
現在、自作の二次元差分法で、充電電極3、電荷搬送体4、回収電極5を直線状に配置して、帯電した電荷搬送体に作用する鏡像力をシミュレーションしているが、実機では、これらは円周上にある。
そのため、二次元の最適結果が、三次元、実機での最適配置とは限らない。
そこで、まずは、三次元電気シミュレーションプログラムで、出力が最大になる最適配置を求める必要がある。
その結果が、現状(第二実験機の電極配置)と異なる場合には、三次元の結果に基づいて、上下電極板の電極配置を変える必要がある。
これを改良第二実験機と呼ぶ。この実験機で同様の実験を行いその出力を確認する予定である。
次の第三実験機では、この改良された電極配置を使用する予定である。
 

5:高出力化方法

電力を消費しないエレクトレットで充電できるようになり、シミュレーションとの充電量の差も改善されても、まだ産業的に利用できる段階ではない。高出力化が必須である。
高出力化は、電荷搬送体と充電エレクトレット、回収電極等部品のダウンサイジングでできることがシミュレーションで明らかになっている。
まず、その原理を図11で説明する。

図11、部品サイズの小型化による高出力化原理説明図。

第一実験機の場合、(1)高電位の充電電極3と接地された電荷搬送体4の側板で一時的に形成される空気コンデンサーの厚み(充電ギャップ)は7.5mmであった。
(2)この間隔を、1/100の0.075mmにすると、電荷搬送体4の充電電荷密度は100倍になる。この場合、電荷搬送体4の高さは関係ない。
(3)そこで、電荷搬送体4の高さを1/100の、0.1mmにしても、この充電電荷密度は変わらない。しかし、高さが1/100になったので、100個の電荷搬送体4を重ねることが可能になる。
すなわち、全電荷搬送体の帯電量は1個の電荷搬送体の100倍になる。
(4)しかしながら、電荷搬送体の高さが1/100の0.1mmになり、側板の長さが元のままの10mmだと、0.1mmに加わる静電力ではこれを引っ張ることができない。
そこで、側板の長さも1/100にする必要がある。
1個の電荷搬送体の帯電量が100倍になり、同一体積に100個の電荷搬送体が重ねられるので、同一体積の帯電量は10,000倍になった。
さらに、帯電量が100倍になると、静電力も大幅に増加して、電荷搬送体円板11の回転速度も100rpmから10,000rpmになると予想される。
出力は、搬送される電荷量と搬送速度の掛け算であるので、これらの結果を合わせると、出力は、100万倍になるはずである。

 高出力化にはダウンサイジングのみならず、電荷搬送体の帯電電荷量を増やすことも有効である。いやむしろこちらの方が効果は大きい。
なぜならば、鏡像力は、電荷の二乗に比例するからである。
幅・高さ1.0mm、厚さ0.04mmの電荷搬送体の帯電量のみを、1.0nCから現在最も表面電荷密度が高い(-2.0mC/m2)エレクトレットで24.0nCに上げた時、電荷搬送体に作用する静電力をシミュレーションした結果を、図12に示す。

図12、帯電量が異なる(-1.0nCと-24.0nC)電荷搬送体に作用する静電力

-24nCに作用する静電力は、-1nCの作用する静電力の480倍となった。その結果、余剰エネルギーも各段に増加して、-24nCの電荷を、50000V以上にも高められることになった。

 

6:応用機器と今後の予定

充電電荷量が-24nCの場合、余剰エネルギーは十分あるので、電荷搬送体円板を10,000rpmで回転させることができる。
その結果、搬送電流も、3.9mAとなり、電荷搬送体円板と上下電極板1組の出力は、194Wになる。10cmの立方体に57組重ねると、その出力は、11kWとなり、2~3軒の家の電力を十分賄える。
しかしながら、直流50000Vを交流100Vに変換する装置を家庭内に置くわけにはいかない。そこで、例えば、10cm立方体を1000個1立方メートルに入れて11000kWの分散型ミニ発電機を作り、そこで電圧を変換して、2500軒の家庭、例えば高層マンションで送電する方法が考えられる。
また、現在10億人とも20億人とも言われている無電化地帯も、この方法で解消できると予想される。なお、装置の体積当たりの電気出力から電気自動車への搭載も考えられる。その他、大型船舶や大型飛行機への搭載も期待できる。
一方、大半の余剰エネルギーが無駄になるが、直流400Vを取り出せば、トランジスター変換器で、交流400Vに変換し、トランジスター変圧器で交流100Vに下げることができる。1組の出力は、1.55Wなので、10cm立方体に57組重ねると、88Wになる。
PCの携帯用外部電源として十分使用可能である。また、10*10*2cmの装置で、出力17Wなので小電力PC内への組み込みも可能である。スマホの外部電源も十分可能であるが、内部に組み込むのはさらなる小型化が必要である。

上記した電荷搬送体の高さを0.1mmにダウンサイジングするのは現状技術ではまだ難しい。そこで、第一歩として、高さ1mm幅1mmの電荷搬送体4を計画している。これを使用する上下電極板と電荷搬送体円板1組の実験機を第三実験機と呼ぶ。
高さ1mmの電荷搬送体4の作製方法のアイデアはいくつかあるが、将来さらに小さくすることを考慮すると、機械的に作製するよりも、PCBで作製する方がよいと考えられる。その詳細は特許出願後に報知する。
 なお、第三実験機は第二実験機と比較して、電荷搬送体の数は増えるが、その総面積は同じなので、薄くはなるが、出力はおなじである。
そこで、高出力化のためには、薄くなった電荷搬送体4を多段に重ねる必要がある。ただし、いきなり数十、数百段重ねるのは難しいので、まずは、図13に示すように、5段重ねの実験機(第四実験機と呼ぶ)を作製し、出力が5倍になることを確認する。

前記した三次元電気シミュレーションから、ここまでを、できれば、JAXAさんと協力して、2023年4月から1年間で行う予定である。

図13、5段重ね第四実験機立面図。

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付記、新型静電発電機は下記のような特徴を有しています。
1、メンテナンスとエネルギーの補給が不要(磁気浮上回転の場合、ベアリングでは注油必要)
2、CO2を発生しない。
3、小型化可能。
4、製造に必要な部材が一般的で製品コストが低い。
5、寿命が長い(エレクトレットの寿命は100年)。
6、出力が安定している。
7、危険性がない(製造時、使用時、破棄時)
8、軽量である。
9、個々の電気製品ごとの直結電源で、送電線や蓄電器が不要。

その応用としては、例えば、
・無電気領域の解消、災害地域の臨時電源、核シェルター内の電源
・太陽光の届かない宇宙(木星以遠)での使用。
・外部からエネルギーが供給できない体内での使用、例えば人工心臓。
・頻繁に充電しなければならない電子機器、例えば、スマホ、PC。
・無線電話の中継局の電源、太陽電池、蓄電器不要で電信柱に設置可能。
・停電時にも必要な装置(交通信号、非常案内)の電源。
・海中、トンエル内、山頂等電池交換が困難な気象観測機器の電源。等々

 

論文・本一覧

1. K. Sakai, "Electrostatic power generating method with using image force", Proc.ESA/IEJ/IEEE-IAS/SFE Joint Conference on Electrostatics 2006 137-146.
2.    K. Sakai, “A symmetric conductor in convergent field vs. an asymmetric conductor in parallel field”, Proceedings of 2007 ESA annual Conference p.155
3.    K. Sakai, “An experimental result which confirms the fourth electrostatic force” Proceedings of 2008 ESA annual Conference D3
4.   K. Sakai, “The electrostatic force that acts on the charged asymmetric conductor in a high electric field,” Proceedings of 2009 Electrostatics Joint Conference (2009) P2.07
5. K. Sakai, "An overlooked electrostatic force that acts on a non-charged asymmetric conductor in a symmetric (parallel) electric field ", Journal of Electrostatics Vol.67 Issue 1 (2009) pp.67-pp.72
6. K. Sakai, “Electrostatic force that acts on non- sphere shape charged conductors”, Proceedings of 2010 ESA annual Conference (2010) G4
7. K. Sakai, et al., Electrostatics: Theory and Applications, first ed. Nova Science Publish, New York, 2010 (Chapter 1)
8. K. Sakai, Asymmetric Electrostatic Forces and a New Electrostatic Generator, first ed. Nova Science Publish, New York, 2010
9. K. Sakai, “A simple experiment result that confirmed asymmetric electrostatic force”, Proceedings of 2011 ESA annual Conference (2011) B4
10. K. Sakai, “What is the energy of an electric field?” Proceedings of 2012 Electrostatics Joint Conference (2012) PS13
11. K. Sakai, “A first trial for the new electrostatic generator that will solve the CO2 problem”, Proceedings of 2014 ESA annual Conference (2014) B3
12. K. Sakai, "Asymmetric electrostatic force", Journal of Electromagnetic Analysis and Applications 2014 on the Special Issue on Electromagnetic Field Theory, pp.253-pp.268
13. K. Sakai, "A New Electrostatic Generator that is Driven by Asymmetric Electrostatic Force ", Global Journal of Science Frontier Research: A Vol.15 Issue 5 (2015) pp.5-pp.11
14. K. Sakai, "The Electric Field Energy of Electret ", Global Journal of Science Frontier Research: A Vol.15 Issue 6 (2015) pp.1-pp.9
15. K. Sakai, “The second trial for the new electrostatic generator that is driven by Asymmetric electrostatic force” Proceedings of 2016 Electrostatics Joint Conference (2016) P4
16. K. Sakai, "Theory of Asymmetric electrostatic force", Journal of Electromagnetic Analysis and Applications Vol.09 No.02 (2017)
17. K. Sakai, “The third trial for the new electrostatic generator that is driven by Asymmetric electrostatic force”, Proceedings of 2017 ESA annual Conference (2017) A3
18. K. Sakai, "The electric field driven generator", Proceedings of IEEE EECCMC Conference (2018) 01-2018-785
19. K. Sakai, "The Electric Field Driven Generator ", Global Journal of Computer Science Technology :C Vol.19 Issue 2 (2019) pp.1-pp.15
20. K. Sakai, “A New Charge Injection Method of the Electric Field Driven Generator”, Proceedings of 2019 ESA annual Conference (2019) A4
21. K. Sakai, “A new electrostatic Generator Driven by only an Electric Field of an Electret” Journal of Electromagnetic Analysis and Applications Vol.13 No. 12 (2021) pp.161-pp.171
22. K. Sakai, “Study about a New Electrostatic Generator Driven by Only an Electric Field of an Electret” New Trends in Physical Science Research Vol.2, by Book Publisher International. (2022)
23. K. Sakai, “The increasing method of the electric output of the field driven generator”, London Journal of Engineering Research Volume 22, Issue 2. (2022)
24. K. Sakai, “The manufacturing method of the field driven generator”, London Journal of Engineering Research Volume 22, Issue 4. (2022)

 

特許一覧

日本特許

登録特許番号
6136050
6140961
6286767

公開特許番号
2002-165468
2003-164168
2004-104864
2006-325394
2008-005690
2009-232667
2010-098925
2012-039842
2012-070607
2012-085503
2013-236530
2014-223005
2015-057033
2015-216823
2016-082856
2017-042027
2018-029425
2019-004549
2019-187054
2020-043744
2020-039188
2020-065353
2020-110019
2020-150780
2021-078190
2021-108524
2021-191130
2022-002436
2022-030044
2022-084111

World Open Patent

WO 01/22565 A1
WO 2008-005690

静電発電研究所 所長 酒井捷夫
Photograph of Katsuo Sakai 酒井の略歴

                        

メールはこちらへお願いします。"gy7a-ski@asahi-net.or.jp"


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