「ワーゲン・タイプツー」と 「金切りバサミ」

最近手にいれた、我が愛車です。オレンジと白のツートーンに塗られたこの車を見て以来一目惚れ。車は、好きになったらもういてもたたっていられません。何とかして手に入れたくなるものです。
最近の世の中は、くるまばなれが進んでいるといわれてます。もちろん、維持費に経費がかかる。ガソリン代金もあがるばかり。駐車場を借りるのも都会では、半端なくたかい。税金・・といった風にマイナスのことばっかり。
ですから最近は、エコカー的な車が人気。軽自動車やハイブリッドカー。でもなぜか楽しくなるようなデザインに遭遇しません。前から見ると、めをつり上げて怒っているような表情の車が主流。色も無難な、白や黒・ダークな色がほとんどで、街を走っている姿を見ても楽しくなんかない。立川の街を昔はずいぶん個性的な自動車がはしっていたものです。

高松通りには、アメリカ車や、外国車が止まってました。ワーゲンのカブトムシ等は、子供に大人気、可愛らしさはいまでも愛されてます。それにしても少なくなりました。たまに走っていると子供たちが目でおってきます。立川のまちには、よく似合うデザインです。さながら走る芸術作品。ポルシェ博士の名作です。
我が愛車は、1969年のワーゲンバス、エンジンは、ポルシェのエンジン2000CCを搭載。空冷で、馬力も結構あります。8人乗り、左ハンドルマニュアル操作・フロワーシフト・ただし燃費はすこぶるわるい。ただこのワーゲン・タイプツーが立川の街をを走ると子供たちや、大人でさえ、にこやかにしてくれます。まさに僕の作品と通じるものがあります。「夢と希望と宝をのせて走るよ」と友人が語ってくれました。

皆さん楽しい車に是非とも乗って町の中をたのしくしませんか?

 

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クラッシックなワーゲンバスも機能美の道具というよりは、もはや動く文化財的な存在です。今回は、僕の作品を産み出すのにかけがえのない道具のしょうかいです。

ズラリとならんだのは金切りバサミです。えぐりバサミ・柳バサミ・直バサミ・厚切りよう、薄切り、小細工用・ステンレス用・それぞれに使い分けされています。ここまで揃うには、三十五年ほどかかりました。
最初は安いハサミからはじまりましたがよく切れるハサミは、手ずくりで、ちいさくても、三万円ぐらいはしてます。勿論もっともっと高価なものもあります。
僕の作品は、かな切りバサミなしでは、出来ません。銅板を細かく自在に曲線をだすには、機械では、できないのです金属を紙か布のように切るのはなかなか難しく、使いこなすにはハサミ三年などとうそぶいてます。
この大切な金切りバサミが最近手に入れにくくなってます。新潟県の三条・燕市とかで職人さんが頑張って作っていたんですが、新潟県地震の時に多くの鍛冶場が壊れて、廃業してしまったことや、ニーズそのものが減ってしまい、あとを 次ぐ人がいなくなのが原因のようです。

単なる道具と言うより、このはさみたちもまさに文化ですね。文化の日にちなんでのお話でした。