日常的に上下の歯を軽く接触させている人がいます.これが歯牙接触癖です

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歯牙接触癖(TCH : Tooth contacting habit)

 歯に悪影響を与える力としては咀嚼時の力の他に噛みしめや歯ぎしり、歯牙接触癖などの不良習癖があります.
 不良習癖の中で最近注目されているのが“歯牙接触癖”です.

 人間の歯は食べるときと唾を飲み込む時以外は離れているのが普通ですが、日常的に上下の歯を軽く接触させている人がいます.
 これが歯牙接触癖です.

 歯牙接触癖があると噛みしめや歯ぎしりをすることが多くなり、過剰な力を歯に加える要因となります
 通常、上下の歯はさわっていないのが普通です.
 しかし、パソコンやスマートフォンの画面を見ているとき、考え事をしているときなど、必要ない時に上下の歯を接触させている人がいます.
この歯を接触させる癖を“歯牙接触癖”(TCH : Tooth Contacting Habit)といいます.

歯周病と歯牙接触癖
 日常的に上下の歯を接触させていると、無意識下ではそれが通常の姿だと勘違いして、睡眠時の噛みしめや歯ぎしりの誘因となってしまう可能性が指摘されています.
 歯周病の歯は歯周支持組織量が少なくなっているので、噛みしめや歯ぎしりでその歯の実力以上の力を受けると、二次性の咬合性外傷が引き起こされてしまいます.歯周病の歯が浮いたような感じがしたり、揺れてきたり、噛むと痛んだりするのはこの咬合性外傷が原因です.
 歯周病で歯周支持組織が破壊されてしまうと、それまで何とも感じなかった力でも歯周病の歯には大きな負担となり、歯周組織を加速度的に破壊してしまいます.
 したがって歯周病の治療では力のコントロールがとても大切になるわけですが、まず、最初に取り組まなくてはいけないのが、この歯牙接触癖の是正なのです.

顎関節症と歯牙接触癖
 強く噛みしめなくても、上下の歯が軽く触れているだけで筋肉は働いてしまいます.
 歯の接触時間が長くなると筋肉は疲労して痛みを感じるようになります.
 また筋肉が持続的に働くことで、顎の関節が押さえこまれて血の巡りが悪くなり、正座で足がしびれたときのように、感覚が敏感になって痛みを感じやすくなってしまいます.
 これらが、顎関節症のときの痛みの原因ではないかと考えられています.
歯牙接触癖があるかどうか確かめる
1.姿勢を正して正面を向き、リラックスして目を閉じて、唇は軽く閉じてください.
 ・・・このとき上下の歯が接触していないか確かめてください.
 ・・・上下の歯を接触しないように軽く離した状態で違和感はないでしょうか.
    もし、違和感がある場合はTCHの可能性があります.
2.鏡で舌と頬粘膜を見てください.
 ・・・舌や頬の内側に歯の跡がついているのは、歯牙接触癖があるからです.

歯牙接触癖の治し方
 歯牙接触癖が歯周組織を破壊する力や顎関節症の原因になることを十分自覚します.
 歯牙接触癖は無意識にやっているので、日常生活の中でその癖に気付くのは難しいと思います.
 そこで、テレビや居間の壁など日常生活でよく目にする場所に、「歯は接触していないか」「歯を離す」などと書いた付箋を貼っておきます.
 そして、その付箋を見たときに、上下の歯が接触していないかチェックします.もし、さわっている場合は、口の周りの筋肉の力を抜き、唇を閉じて鼻から息を大きく吸って、「ハッ、ハッ、ハー」と吐き出します.
 これを繰り返しやっていると歯を離すことが習慣になってくるので、睡眠時の噛みしめや歯ぎしりもおさまってきます.