直  島(2011年6月18日)

直島にはバスで行った。いわゆるバスツアーである。
ふと思い出した。
オーストラリアのケアンズへ行ったとき、バスになったたが、添乗員は乗客全員がシートベルトをするまでチェックをし、発車しなかった。
聞けば法律で決まったとのことで、それをきちんと守っているわけだ。
当然のことである。 
日本では行きはシートベルトのことなどは言わなかったけど、帰りは言った。
でも全員がしたかどうかの確認はなかった。
これはどこのバスに限らず、だいたい同じである。
いろいろ考えているうちに、これはすべてに当てはまりそうな、そんな気がする。原発でも、口ではこうしなければいけない、またそうしている、といいながらも実際はいい加減に安全対策をしていた。
そんな気がしてならない。

ウィキペディアによると直島は、
「高松市の北約13kmの瀬戸内海に位置し、岡山県玉野市の南に約3kmの位置にあり、直島を中心とした大小27島の島々で構成される。
直島町は香川県に属しているが、経済的には距離の近い岡山県側に大きく依存している。
電力は中国電力から、水道は玉野市から供給を受けており、生活必需品や精錬所への資材もその多くが岡山側から搬入されている。
岡山県が直島町からの越県入学を認めているため、玉野市内の高校に通学している高校生も多い。
いくつかの島は、三菱マテリアル直島製錬所の操業により煙害ではげ山となっていたが、戦後まもなくから植林の努力は続いている。特に荒神島の緑は近年見事なまでに復活している。北側一帯の木が枯れたように見えるのは 2004年平成16年1月の山林火災のためであり、現在は煙害は無いに等しい。
直島の南側は緑豊かな海岸となっており、瀬戸内海国立公園に指定されている」
らしい。

直島は、町中がアートであった。
街全体が工夫を凝らして、古い町並みにマッチした意匠を凝らしている。
こういうのはいい。
入った喫茶店の窓辺。
ここは、蔵か物置を改造して喫茶店にしていた。
太い梁が通っていて、いかにも旧家という感じであった。
店内は、大学生らしきグループが、かなりレベルの高い話で盛り上がっていた。
注文したのはコーラとジンジャエール。
クラシックな瓶で出てきた。


これもここにいると何となくアートという感じである。
この町は、何もなさそうだけど何かある、そんな楽しさのある街であった。
これからも新しい発想で、進化させてほしい。
安藤忠雄さんの地中美術館に行ってきた。
なかなかのものであった。
展示品は驚くほど少なく、靴を脱がなければ見えないところも2カ所ありました。
展示品は結構驚きの作品ばかりで、それぞれが楽しめました。

手数をかけさせ何となく満足させるという、いわばフランス料理的美術館であった。そして全てが自然光というのもよかった。
直島展示品にはモネの作品が5点ほどあったが、美術館に行くまでの道筋に、モネの睡蓮池をイメージした池が2つほど、料理の前菜のようにあった。

島の本村地区には旧家が多く、それらが喫茶店であったり、美術館であったりしている。ある旧家の入り口で、家の前を通るお客様に三つ指をついて挨拶するようにじっと座っていたにゃんこだったり、玄関先がアートだったり。
。島にたくさんのこうしたモニュメントが、あった。

自治体が作る箱物は中途半端なものが多いのだが、手を抜かない建物造りをして町全体が同じコンセプトで力を合わせ取り組めば、人が集まるという見本である。