99/9/7 <特報・ホームページ>いじめ告発で削除申し入れ 和歌山 毎日新聞ニュース速報

和歌山市の会社社長(54)がインターネットのホームページ(HP)で、市立小学校に通う長男(1年)がいじめにあっていると告発し、学校側との話し合いの様子を映像付きで公開している問題で、同市教委は5、6の両日、「児童らの人権を侵害している」として、HPを掲載したNEC運営のプロバイダー(接続業者)に映像と実名などの削除を申し入れた。

HPは、長男の写真や校長(8月末で辞職)と担任教諭の実名を公開。社長と学校側の話し合いの模様も映像と音声で紹介しており、音声の中には、いじめたとされる児童の名前も出てくる。

市教委は「写真や実名の公開は人権侵害で、プロバイダーの会則に触れる」と主張。プロバイダーに対し5日、電子メールで打診し、6日には電話で直接、実名と写真、映像、音声の削除を求めた。

会則では「会員や第3者を誹謗(ひぼう)中傷したり、名誉を傷つけた場合、削除することもある」と記載している。NEC広報部は「人権侵害に当たるかどうか検討している。人権侵害と判断すれば、ホームページの作成者に削除や部分削除を求める通知をする」と話している。 【田中謙吉】[1999-09-07-02:07


99/9/7 <いじめ告発>ホームページから校長や担任名など削除−毎日新聞ニュース速報

和歌山市の会社社長(54)がインターネットのホームページ(HP)で市立小学校に通う長男(1年)がいじめにあっていると告発している問題で、このHPで公開していた、校長(8月末で辞職)との話し合いの模様を伝える映像と音声、校長や担任の実名掲載が中止されていることが7日、分かった。長男の顔写真は7日午前11時半現在、掲載されている。

音声の中にはいじめたとされる児童の名前もあり、同市教委が「人権を侵害している」として、HPを掲載したNEC運営のプロバイダー(接続業者)に映像と音声の削除を申し入れていた。NEC広報部は「会社社長への申し入れはまだ行っておらず、自主的に対応したのではないか」と話している。 【後藤逸郎】[1999-09-07-13:01]


99/9/7 「いじめ」訴えるHP、校長ら実名は削除 読売新聞ニュース速報

和歌山市の会社社長(54)がホームページで「小学生の長男がいじめに遭っている」と訴えている問題で、同社長は七日までに、ホームページ上で同社長と校長らとのやりとりを表示した「映像と音声」を閉鎖し、校長と担任教諭の実名を削除した。市教委が「掲載内容が人権侵害にあたる」などとして、接続業者に削除を申し入れたことを受けた措置。

ホームページには、社長の長男の氏名や顔写真、「いじめ問題」に対応して辞職した校長、長男の担任教諭の氏名などを掲載。「映像と音声」のコーナーでは校長との話し合いの場面を映し出していた。

同社長によると、六日夜から七日朝にかけて、「映像と音声」を閉鎖し、校長と担任教諭の実名をすべて「××校長」「××教諭」に変更した。さらに、読み手が意見を書き込み出来る掲示板は、許容範囲を超える恐れがあるために閉鎖した。長男の顔写真と名前はそのまま残した同社長は「決して校長や担任教諭の人権に配慮した訳でない。息子の人権は私が守る」と話している。

市教委学校教育課は「長男の写真も、将来的に本人の不利益にならないよう早急に削除してほしい」としている。[1999-09-07-20:41]


99/9/8 校長の実名や映像を削除 ネット上のいじめ告発 共同通信ニュース速報

和歌山市立小学校の一年男児がいじめに遭っていると、男児の父親がインターネットのホームページ上で告発している問題で、このホームページから当時の校長の実名や映像などが削除されていることが七日、分かった。                    

削除されたのは、前校長と男児の担任教師の実名と、父親が前校長らとともに男児からいじめについて聞きだす映像など。しかし、男児の顔写真や名前は残されており、和歌山市教委は「子供の成長に悪影響を及ぼす恐れがあるので削除してほしい」と話している。

この校長は八月末に退職している。同市教委は六日にホームページを管理しているプロバイダー(接続業者)に対して「実名掲載など人権侵害につながる部分は削除してほしい」と申し入れた。                  [1999-09-08-08:08]


99/9/5 ◇「息子がいじめに」 和歌山の男性、実名でHP開設◇朝日新聞ニュース速報

和歌山市内の市立小学校に通う1年生男児(6つ)の父親(54)が、「息子が同級生のいじめに遭っている」として、学校との交渉経過などをまとめた、インターネットのホームページを開設していることが5日、わかった。ホームページには学校名や息子の実名、顔写真も掲載されており、ネット上で反響を呼んでいる。しかし、市教委では「いじめは確認できなかった」としたうえで「こうした方法で訴えることは遺憾だ。早急にやめてほしい」と話しているこの小学校の校長(56)は8月末で病気療養を理由に退職した。

ホームページは「校長先生お願いです」のタイトルで、息子の顔写真を掲載、息子の入学以来のできごとや、いじめに関する学校との交渉経過が記されているほか、父親が校長の前で息子に、いじめの有無などを尋ねている映像と音声も収録されている。

市教委は、父親の主張するいじめについては「事実は確認できなかった」と話している。子どもは夏休み直前から登校していないという。

市教委によると、対応に当たっていた校長は、8月下旬に退職願を提出し、同月31日付で退職した。保護者には「校長は病気療養のため退職する」という意味のプリントが配られたが、周囲には「いじめは確認できなかったと父親に説明しても理解してもらえない」などと漏らしていたという。

一方、ホームページには見た人が書き込みできる掲示板も併設されており、その中には「学区外へ引っ越しては」「子どもに『学校に行きたくないなら、行かなくてもいいよ』と言っておけば」などといった助言が寄せられている一方で、「顔と名前は消したほうが

いい」「ネット上でプライバシーを暴露するのは、暴力に近いものがある」などと、人権への配慮を求める意見も書き込まれている。[1999-09-05-23:01]


99/9/5 <校長辞職>長男がいじめ受けたとHPで公開され 和歌山市 毎日新聞ニュース速報

和歌山市の会社社長(54)がインターネットのホームページ(HP)で、「市立小学校に通う長男(1年)がいじめにあっているが、学校が対応しない」と告発し、学校側との話し合いの様子を映像や音声付きで公開したことから、同小の校長(56)が心労を理由に8月末で辞職していたことが5日、分かった。

市教委などによると、社長は6月ごろ、長男が同級生のいじめにあっていると学校に訴えた。学校側は同級生から話を聞くなどした結果、「いじめの事実はなかった」と判断、7月下旬に校長が社長に伝えた。

HPが開設されたのは、その直後の7月31日。「シャツの左胸などをはさみで切りながら脅された」などとする長男の話や、学校側との交渉経過、3回にわたる学校側の報告内容を校長や担任の実名入りで掲載した。さらに、校長との話し合いの映像や音声のほか、「客観性確保のため」として長男の写真も公開しており、アクセス数は4万7000件を越えている。

校長は8月25日、「一身上の理由」で市教委に辞表を提出し、慰留されたが、同31日付で辞職。9月1日付で別の小学校の教頭が新校長に着任した。

2学期になってから、社長の長男は登校していない。社長は「学校に何の対応もさせず、市教委は校長に責任を押しつけて済まそうとした。校長の辞職は私も不本意だ」と、市教委を批判している。

一方、山口喜一郎・市教育長は「校長は『ホームページでは事実が正しく伝わっていない。これ以上責任をもって折衝できない』と話していた。いじめと言われるものはなかったと考えている」。辞職した前校長は「答えたくない」と話している。【長岡義博、鈴木健太郎】[1999-09-05-22:41]


99/9/5 ネットでいじめ“告発” 対応の校長が心労で辞職 共同通信ニュース速報

和歌山市立小学校の一年男児の父親(54)が「長男がいじめに遭ったのに、学校は対策を放置している」と男児に登校をやめさせ、自分のホームページ上で学校側を“告発”。対応に追われた校長(56)が心身の疲労を理由に八月末、退職していたことが分かった。                            

父親は「長男は同級生の悪質ないじめに苦しんだ」と主張。学校側は「いじめの事実は確認できない」としており、平行線をたどっている校長は同僚らに「心身ともに疲れた。いじめの事実はないと信じている。インターネットでは言われっぱなしなのか」と漏らしたという。                        

父親や学校側によると六月上旬、父親が「長男は同級生の一人にシャツをはさみで切られたり、小銭を取られたりしている」と担任教師に相談。学校側は同級生から聞き取るなど調査したが、いじめの事実は確認できず、校長も同席して父親に伝えた。      

父親は納得せず「長男を守るため」として一学期末から登校を停止。クラスを替えるよう要請したが、学校側は「応じられない」と回答した。                         

八月、父親はホームページ上に校長ら関係者の実名入りで詳細に経緯を公表し「無責任極まりない」などと批判。校長とともに、長男からいじめについて聞き出す映像も公開している。ホームページには長男の顔が入った写真も載っている。           

父親は「いじめはなかったと言うが、調査は不十分で根拠もあいまい。放置できないと考え公開した」としている。       

ホームページには四万件を超すアクセスがあった。これまで、福岡市の男性がビデオデッキのトラブルをめぐり、東芝の担当者に暴言を浴びせられたとして会話を録音した音声ファイルなどをホームページで公表したケースがあった。 [1999-09-05-11:53]


99/9/5 HPで学校の対応非難され、校長辞職 読売新聞ニュース速報

インターネット上の個人のホームページで、和歌山市の会社社長(54)が「小学生の長男がいじめに合っており、学校側の対応がなっていない」と訴え、実名でやりとりを公表された同市立小の校長(56)が「対応に神経がすり減った」などとして辞職していたことが、四日わかった。今年六月には、東芝のビデオデッキ修理をめぐるトラブルを福岡市の男性がホームページで告発、同社幹部が謝罪しており、同様の騒ぎが“教育界”にまで飛び火したことに、関係者はショックを受けている。

ホームページは今年七月三十一日に開設。表紙には長男の上半身の写真を添え、「校長先生お願いです」とタイトルを掲げた。さらに「着ているシャツを脱げと、そのシャツの左胸、右下下腹部をはさみで切りながら脅す同級生」「全校で唯一、上半身下着だけで過ごさねばならない我が息子」など、この春に入学した長男の話にもとづいた経緯を紹介している。

学校報告のコーナーでは、クラス担任や校長の話として実名入りで、「(息子さんの)主張は本当だと思います」(担任)、「学校内の様子を見るかぎり、おびえているようには見えません」(校長)などと書かれていた。映像音声のコーナーでは、話し合いに来た校長の映像も公開している。

やり取りは約一か月間続き、学校側は「いじめはなかった」と判断したが、校長は八月中旬に辞表を提出、同月三十一日付で退職した。同市教委は九月に着任した校長に事実関係を調査するよう指示しているが、市教委や校長の妻は「この問題で神経をすり減らし、参っていた」などと述べている。

会社社長の長男は、二学期になってもまだ一日も登校していないという。[1999-09-05-01:32]


99/9/6 HP利用のいじめ訴えに共感と批判 読売新聞ニュース速報

和歌山市の会社社長(54)がインターネットのホームページで「小学生の長男がいじめに遭っている」と訴え、やりとりを実名で公表された同市立小の校長(56)が辞職した問題で、このホームページに六日未明までに、六万四千件を超えるアクセスが殺到した。

父親あての電子メールなどには、七月末にホームページを開設した当初、いじめ告発に肯定的な意見が目立ち、いじめで娘が登校拒否に陥ったという親は「担任に申し入れても聞き入れてもらえなかった。大変だが頑張って」と激励。「私も昔いじめられた」「勇気ある告発。負けないで」といった声もあった。

ところが、最近は長男の写真をはじめ、校長ら関係者の実名を掲載したことについて、「削除すべきだ」「(父親は)子供を守っているのではなく、学校を糾弾しているだけ」といった批判的な意見も相次いでいるという。

父親は「個人が訴えるにはホームページしか方法がなかった。息子の人権は私が守る」と話す。

これに対し、山口喜一郎・市教育長は「自分の思うようにならないことをホームページで訴える手段に戸惑っている。保護者との信頼関係などの崩壊を恐れる」としている。[1999-09-06-01:42]


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