花こぼればなし〜ユリ〜


白ユリ
ユリ科ユリ属植物の総称で、北半球が原産地の多年草。
聖書に登場するユリは現在のユリではなく、真っ赤な アネモネだったといわれています。
古代ローマでは女性と結婚の女神ユノの聖花で、希望の象徴でした。
ユリが純潔のシンボルになったのは、キリスト教で「マリアの花」とされ、聖母マリアに捧げられたことからのようです。

ユリは多くの聖人や、マリアに受胎告知をした大天使ガブリエルにも捧げられ、貞節と美徳のシンボルにもなりました。
白ユリはマリアの祭壇を飾る花になり、「聖母のユリ」(マドンナ・リリー)と呼ばれ、イースター(復活祭)のシンボルにもなったのです。
聖母を象徴する花ということで、ユリは結婚式の教会を飾ったり、花嫁や花婿を飾る花になり、ユリほどキリスト教で多用される花は無いといわれています。
コーカサス地方にはこういう伝説があります。
「恋仲の若い男女が仲を引き裂かれ、そのあまりの苦しみに乙女はユリの花になってしまった。
青年は、恋人の変身したユリにいつでも水をあげられるように、神に雨雲にしてもらった。
それ以来日照りのときには、土地の娘たちが乙女の歌を歌いながらユリの種をまくと、青年の涙である雨が降るという」。
ユリはラテン語でリーリウム(lilium)といい、語源はギリシャ語レイリオン。
ケルト語のリ(白いこと)から出たことばだといわれています。
英語ではリリー、フランスではリス、ドイツ語ではリーリエ、イタリア語ではジーリヨといいます。
クレタ島からは、西暦1550年頃に描かれた世界最古のユリの絵がみつかっています。
日本語の「ゆり」の語源は、「ゆする、ゆらぐ」の意味という説や、朝鮮語からきたという説など、いろいろあります。
西洋には「百合花」という紋章または標章があります。
フランスのルイ王家(フランス王家)の紋章として使われ、現在ではカトリック系学校や装飾に使われる事があります。
この紋章は、もともとユリではなくアイリスで、図案の原型になったのは黄ショウブということです。
百合花の紋章は、フランス革命後に禁止されてから、フランス国家のしるしとして用いられなくなりました。
花言葉は、白ユリには「純潔、栄華、威厳」、黄ユリには「偽り、 陽気なこと」、日本のユリは「あなたは私をだますことができない」という意味があります。


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