花こぼればなし〜アネモネ〜


アネモネ

アルメニアの国花で、キンポウゲ科イチリンソウ属。
アネモネ属は多種ありますが、広くは、日本産のキクザキイチリンソウや アズマイチゲな どを含みま す。
普通アネモネといっている赤い花の園芸種は「アネモネ・コロナリア」です。
コロナリア(coronaria)は「花冠」という意味。
アネモネ(anemone)はギリシャ語のアネモネ(風)または「doughter of wind(風の娘)」が語源です。
イギリスでは一般的に「ウインドフラワー(風の花)」と呼ばれています。
このように呼ばれるのは「おだやかな風にうながされて開花するから」とも、「風に吹きさらされて咲くから」ともいいます。
「リリー・オブ・フィールド(野の百合)」 とも呼ばれますが、聖書に出てくる 「ユ リ」はこの花らしいです。
アネモネにはこういう伝説があります。
「西風の神ゼフュルスは、花の女神フローラの侍女アネモネを愛していた。
だが、フローラはゼフュルスは自分を愛していると思っていたため、腹を立ててアネモネを追放した。
ゼフュルスはフローラと平和を保つため、アネモネの姿を花に変えた。」

イギリスではこの伝説から、アネモネを「ゼフィールの花」とも呼びます。
(ゼフィルスは英語ではゼフィールといいます。)
この物語は、ドイツの「小さな風のバラ」という伝説にもなっています。
もう一つ伝説があります。
「愛の女神ヴィーナスの愛した美少年アドニスはイノシシ狩りの最中に負傷して死んでしまった。
ヴィーナスは彼の死骸を見て涙を流し、その涙がアネモネの花になった。」

この伝説から、ある時代にアネモネは薄命のシンボルとされ、墓石にアネモネを刻む事がありました。
この伝説は、キンポウゲ科アドニス属の花の物語でもあります。
ローマではアネモネは「ヴィーナスの花」と言って、アネモネを他 のどの花よりも多くヴィーナスの神殿に捧げました。
ギリシャ神話ではアプロディテのシンボルであり、愛の象徴です。
死者の顔にのせる花輪や酒宴のときにつける花冠にも用いられ、それが学名のコロナリアの由来です。
しかし、アネモネは成分に有害物質が含まれているとも信じられました。
古代エジプト以来「病気の印」とされ、この花の出す毒を吸うとひどい大病になるといわれました。
花言葉は、イギリスでは「病気、待望、消えた希望」、 フランスでは「清浄無垢、無邪気、辛抱」
「やさしい春の風を辛抱して待望する」という意味があるようです。


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